なぜだか、勇者召還しました。パ~ト2
ー漆黒の髪、そして神秘的な黒目を持つ少年だった。
一つの国による一方的な略奪から判明した世界の異変に終止符をうつために召喚された少年。
この世界ではない異なる世界の少年に各国の王は頭をたれるー
建国物語第一章より抜粋
『£%#&*@§☆!?』
黒髪、黒目の少年が混乱したように異世界の言葉を紡ぐ。
「た、隊長・・・言葉が・・・」
「・・・あぁ、全話の陣を弾いてやれ。私は、王に報告を・・・
いや、一緒に連れて行ったほうがいいか。」
王の性格上、会わさなければ政務をほっぽりだして来そうだ。
そうなると、宰相が怒り狂って厄介なことになる。
宰相の怒りは怖い・・・。
「で、では、全話の陣を。」
部下の一人が手をかざし、陣を唄うように弾く。
他の者は少年が避けないよう抑える。
建国物語の勇者でさえも召喚されたとき暴れたと記載があったためだ。
「£*&@…って、なんなんだ!はなせよ!はなせってば!!」
部下が無事、陣を弾き終わり全話が効いてきた。
「どうやら、上手く弾けたようだな。いい、離してやれ。」
「しかし…」
少年が暴れることを懸念してか、困惑の表情を浮かべている。
「大丈夫だろう、なにやらそれどころではなさそうだ。」
「なんなんだ、いったい…」
少年は少し落ち着いたのか、辺りをキョロキョロと見渡し、愕然としている。
「…了解。」
部下が抑えていた手を離していく。
「嘘だろ…ここはいったい…」
少年は身体を支えられなくなったのか、膝を地につけ、頭を抱える。
どうやら、自分になにが起こったのか理解し、信じられなくなったようだ。
「どこなんだ~!!」
ふむ、どうやら思考能力は正常のようだ。
ーようこそ勇者様、平和なアルバルト王国の中庭へー
誤字がございましたらこっそり教えて下さると嬉しいです。
こっそり訂正しますので。。。