運命の糸は赤くない
最新エピソード掲載日:2026/02/04
ダンジョンマスターになって十年。
世界樹そのものをダンジョンへと創り変えたドライアドの少女は、ひとつの結論に至っていた。
「飽きた」
罠も地形も魔物配置も、やれることは全部やった。
理想通りに、細部までこだわり抜いて作り上げた。
だが、致命的な問題がある。
——誰も来ない。
この世界樹は森の奥深く、人の領域から遠く隔絶された場所にある。
さらに、侵入者を拒む環境そのものが天然の選別装置となり、挑戦者は辿り着く前に消えることだろう。
結果。
手間も情熱も注ぎ込んだダンジョンは、誰にも使われないまま完成してしまった。
退屈をこじらせたダンジョンの主は、愛しい無表情メイドを引き連れ、ついに決断する。
「外、行こうぜ」
十年ぶりの人里。
いまの人間たちはどれほど発展しているのか。
このダンジョンに見合う挑戦者はいるのか。
知らない料理、知らない文化、知らない遊びは増えているのか。
この世界は、いまの自分を満たしてくれるだろうか。
そして――
彼女が歩いた軌跡に合わせるように、
静かに、徐々に、ダンジョンの領域は広がっていく。
これは、
創造し尽くしてしまった存在が、
旅と出会いの中で“次の創造へと繋がる新たな刺激”を集めていく物語。
ダンジョンは拡張する。
世界は巻き込まれる。
物語もまた、彼女の気まぐれと共に広がっていく見切り発車型である。
世界樹そのものをダンジョンへと創り変えたドライアドの少女は、ひとつの結論に至っていた。
「飽きた」
罠も地形も魔物配置も、やれることは全部やった。
理想通りに、細部までこだわり抜いて作り上げた。
だが、致命的な問題がある。
——誰も来ない。
この世界樹は森の奥深く、人の領域から遠く隔絶された場所にある。
さらに、侵入者を拒む環境そのものが天然の選別装置となり、挑戦者は辿り着く前に消えることだろう。
結果。
手間も情熱も注ぎ込んだダンジョンは、誰にも使われないまま完成してしまった。
退屈をこじらせたダンジョンの主は、愛しい無表情メイドを引き連れ、ついに決断する。
「外、行こうぜ」
十年ぶりの人里。
いまの人間たちはどれほど発展しているのか。
このダンジョンに見合う挑戦者はいるのか。
知らない料理、知らない文化、知らない遊びは増えているのか。
この世界は、いまの自分を満たしてくれるだろうか。
そして――
彼女が歩いた軌跡に合わせるように、
静かに、徐々に、ダンジョンの領域は広がっていく。
これは、
創造し尽くしてしまった存在が、
旅と出会いの中で“次の創造へと繋がる新たな刺激”を集めていく物語。
ダンジョンは拡張する。
世界は巻き込まれる。
物語もまた、彼女の気まぐれと共に広がっていく見切り発車型である。