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【コミカライズ】夫に愛されなかった公爵夫人の離婚調停  作者: りょうと かえ
4-2 ふたつの因縁

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358.二度寝をしちゃおう

「あれ、でもロダンは……?」


 左側を向いているエミリアの身体にくっついているのは、フォードとルル。


 まだアルコールが残っている頭で、彼のことを思い出そうとする。


「……うーん……」


 ぼーっとする。結局、昨日はめちゃくちゃ飲んだんだった。


「きゅ、ぷぃ…………」


 ルルはエミリアの顔にお腹を押し付けながら、髪をもにもにしてくる。


「ん……?」


 ふと、そこでエミリアはようやく気が付いた。


 腕が後ろから伸びてエミリアの腰上に……後ろから抱かれているのだ。


 意識してみると、彼の魔力がごくわずかに感じられた。


 ロダンはエミリアの背に腕を回していたのだ。


(この前もそうだったような……?)


 アンドリアのところでもそうだった気がする。

 

(もしかしてロダンは私を後ろから抱きしめたい……のかも?)


 わからぬ。ただ、悪い気はしなかった。

 横にした身体の前方にはフォードとルルがいて、後ろにはロダン。


 家族に挟まれている。


 目を閉じるとロダンの息遣いや腕、魔力を事細かに感じ取れた。


 アンドリアの時と違い、今日は本当に何もない。いつまでもこうしていられる。

 

「きゅ……ぷい。すぅ……きゅ……」


 ルルがもぞもぞと動く。


 エミリアの顔に当たる毛がずりずりと動いていき、フォードの頭にルルがくっついていく。


 どうやら無意識に位置替えをしているみたいだった。


「んー……」


 ルルはフォードの黒髪に抱きつき、羽を差し込んでさわさわしている。


 ルルが少し離れたことで、エミリアはよりロダンの存在をはっきりと感じられるようになっていた。


 回してくれているロダンの腕に、そっと手を重ねる。


 温かい。


 ロダンの腕の力がわずかに強まり、頭のすぐ後ろに彼の気配を感じる。


 カーテン越しに明かりが透過しているので、朝にはなっていた。


「……起きているか」

「うん」


 凄く小さな声でささやきかけられる。

 

 朝に聞くロダンの静かな声は、とても良い。


「あれから……あんまり記憶がないんだけど」

「そんな気はした」


 ロダンが微笑んでいるのがわかる。

 エミリアの黒髪にロダンが口付ける。


 手を繋ぐよりも心が燃える。


 髪はそれだけ大切で――そこに触れられるのが嬉しいからだ。


「心配しなくてもいい。普通に飲んでたよ」

「フツー……ね」


 とりあえず失礼はなかった、ということにしよう。


「ロダンのほうこそ、大丈夫?」

「かなり酔ったよ」


 甘くささやかれ、心臓が跳ねる。

 

 ベランダから小鳥の鳴き声が聞こえ、去っていった。


「でも大丈夫だ。今日が休みで良かった」


 ロダンの声はいつも硬くて、クールだ。それがカーリック家のやり方なんだろうけれど。


 でも……そうでなくなった時の彼の声はとても心地良く、ずっと聞いていたくなる。


「……きゅ……」


 ルルとフォードは仲良くまだ寝ていた。


 目は覚めつつあったが、こうしていたい。まどろみと残った酔いの中で。


 ロダンがエミリアの身体をさらに抱き寄せる。


「……幸せだ」

「うん」


 二度寝しちゃおうかな、と思ってエミリアは目を閉じる。


 背中にロダンを強く感じる。

 ただ、息遣いは静かだ。彼ももう一度寝るつもりなのだろう。


 そのままエミリアとロダンは再び、眠りに落ちる。


 目が覚めたのは数時間後、朝ではなく昼の手前くらいであった。

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ロダンさん、なんたる忍耐力
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