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【コミカライズ】夫に愛されなかった公爵夫人の離婚調停  作者: りょうと かえ
4-2 ふたつの因縁

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311/329

311.もふっと試験

「きゅっ、きゅっ」


 試験が始まるとルルは威厳たっぷり、左右を油断なく見渡しながら練り歩く。


 ぽにぽに。


 左右のテーブルで試験する学生を見上げながらなので、歩くのがゆっくりだった。


 ぽに、ぽに、ぽに。


「……どうしてペンギンが? 精霊……?」


 学生のそんな独り言が聞こえてくると、ルルが胸を張る。


「きゅっ……!」


 試験に集中するですよ!

 ルルは試験の補佐役として、そのように促しながら歩く。


 試験会場をぐるっと回り、少し疲れたみたいなので休憩。


 テーブルの上に腹ばいになり、くいくいと頭を動かしては学生をチェックしている。


 その後、ひと休みのあとにまたテーブルの合間を視察。


 ぽにぽに。


 この頃には学生もルルに慣れてきていた。


 最後、試験の答案用紙の提出とともに、学生にはルルを撫でる機会が与えられた。


「きゅぷい!」


 ルルはテーブルの上で仁王立ちしながら、撫で撫でを受け入れる。


「うわぁ、ふわふわ……」

「きゅ!」

「精霊に初めて触ったかも。こんななんだ〜」


 ルルの毛並みはエミリアとフォード、セリスが手入れしているので、極めて良好だ。


 普通の精霊だと……もっとごわごわしてる……かも。


 だが、そのような無粋なことはエミリアは言わない。


「……精霊って触って大丈夫なの?」


 学生の3割程度は精霊を怖がっているように思えた。


 精霊魔術の講義をとっていても、そうなのだ。

 まぁ、精霊避けの結界で都市部を包めばそうなるか……。


 もふもふ、きゅむきゅむ。


「きゅい〜……♪」


 ルルも撫でられ、ご満悦。


 ということで試験が終わり、学生も帰っていった。


 今日のエミリアの仕事はこれで終わり――採点までは手伝わない。


 ガンツの前には束になった答案用紙があった。


「ふむ、ランチを食べながらもう少し話ができるかのぅ。どうじゃ?」

「もちろんです……!」


 試験期間中の食堂はどこも満杯だと思ったが、ガンツはすでに出前を頼んでいた。


 試験が終わって10分もしないうちに、縦長の箱を持った配達人がやってくる。


 岡持ちにそっくりな箱だ……。

 世界が違っても考えることは同じらしい。


 配達人がガンツに礼をする。


「教授、今年もありがとうございますっ!」

「いつも助かるぞい」

「食べ終わりましたら、またいつものところで!」


 それだけ言い残すと配達人はすぐさま帰っていった。


「配達があるんですね……」


 こんなサービスがあったとは。

 市内では一般的ではない気がする。


「大学の食堂は量が多くての。味も濃い……ずいぶん前から配達で済ませとる」


 エミリアも構内の食堂を覗いたことがある。


 そこでは山盛りのパスタ、チーズマシマシのピザなどを学生たちがすごい勢いで食べていた。


 確かにご高齢のガンツには厳しいだろう。


 箱の中から出てきたのはこじんまりとしたパスタ、そしてピザ、飲料が入っているらしき水筒だった。

 

 取り皿やらコップやらフォークもついている。至れり尽くせりだ。

 エミリアの分も頼んでいたのは明白で、実に用意がいい。


「きゅいー!」


 ぶんぶんぶんとルルが羽を振るう。


 3人分あるかというと怪しいが、2人分はゆうにありそうだった。


「きゅーきゅー」


 エミリアの切るピザを眺め、じゅるりとよだれが垂れるルル。


 それを拭きながら、パスタも選り分けて……配達の箱には温めのルーンが施されていたみたいで、まだ熱を持っている。


 冬にありがたいシステムだ。


「では、昼食をとろうかの」

「はい……っ! 恵みに感謝を!」

「きゅー!」

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