291.スクワットが終わって
申し訳ありません!
何を勘違いしていたのか、フォードの年齢は4歳です。次に5歳になります。
これまで間違っておりました箇所は適宜修正していきます!
「きゅーい……」
床の上、ルルはうつ伏せになっていた。
身体が熱い。
スクワット30回の代償は大きかったのだ……。
「ルル、頑張ったねー」
「きゅう」
フォードが頭から背中をつつーっと撫でる。
その様子をセリスは腕を組みながら眺めていた。
「……スクワット30回が限界ですか」
「きゅ」
「注視すべき事態かもしれませんね」
30回は運動初心者、体力のない者のレベルだ。
ペンギンにとって適正かは不明であるが、人間なら……ちょっと虚弱かもしれない。
「きゅー」
「お腹の筋肉はこれから……だって」
「ふむ……そうですね……」
エミリアから、夜会のことは聞いている。
あの時のダンスは激動で、串焼きにも邁進していたはず。
だけど一部の筋肉は使われていないのかも……。
(脚と羽だけ鍛えられている……?)
わからぬ。
ペンギンの筋肉の配置など……しかし、使われていない筋肉も使うように促すのがいいはずだ。
「まぁ、ちょっとエミリアさんが戻ってきたら相談しましょう」
「きゅーい」
セリスもルルを愛でる作業に加わる。
ふわふわ、もこもっこ。
頭の下に手を差し入れると、素晴らしい毛に包まれる。
ルルの体温も冬にはさらに良し……。
セリスがごろんとルルの頭の前で仰向けになる。
「うーん、ルルちゃん……いつも通り来てくれませんか?」
「きゅい!」
ずいずいずい。
ルルがセリスの頭の上に登り、顔をお腹で覆い尽くす。
「ふが……」
至高の毛玉……。
ルルが頭の上に乗って、セリスは幸せを実感していた。
そこに外出していたエミリアが帰ってくる。
「あ、お母さんー! おかえりー!」
「きゅーい!」
ふにっとルルが羽を掲げる。
セリスも周囲の音は聞こえているので、腕を上げて挨拶した。
「ふもも……!」
「ただいま〜……満喫しているわね」
荷物をリビングに置き、エミリアは一息つく。
セリスは掲げた腕の親指をぐっと上げた。
「もうっふ!」
「きゅい」
セリスの顔もなかなかの腹ばい心地です。とルルは言っていた。
まぁ、つまりはウィンウィンなわけだ。
セリスもこのイセルナーレに来て何か月も経ち、お金や住まいの不安もなくなった。
明るい彼女がやはり地なのだろう。
荷物を置いてから着替え、洗面室で化粧を落とす。
エミリアがリビングに戻ってくるとルルはセリスの顔から立ち退いていた。
「お仕事お疲れ様です」
「ううん、セリスこそいつもありがとうね」
「いえいえ……今日は室内運動をしたりして過ごしていました」
それからさきほどのスクワットの話をエミリアは聞く。
ふむむ、普段使わない筋肉……。
セリスの実家であるデレンバーグ大公家はイセルナーレでも武の誉れ高い。
身体を鍛える、という意識は確かにしっかりとあるのかも。
「そうね、気をつけるわ」
「いえいえ……」
そこで膝の上にルルを乗せているフォードがセリスに声を掛けた。
「あっ! そうだ! 来週、僕誕生日なんだよー!」
「おおー……何歳ですか?」
「5歳!」
フォードがにこっと微笑む。
「いいですねぇー」
「ねぇ、セリスお姉ちゃんもお誕生日会に来るよね」
「えっ……私は……」
どきっ。
実はセリスには内々にフォード誕生日会への参加を要請していた。
もちろん彼女も参加オッケーなわけで。だから当日来てくれることは決まっている。
でもこれにはプレゼントも関わる……仕方ない。
エミリアはわざとらしくならないよう頷いた。
「ぜひ来てほしいわ」
「わ、わかりました! ……いきますよ!」
「わぁーい! ありがとうー!」
フォードがルルと一緒にセリスへと抱きつく。
よし……なんとか悟られなかった。
今日の工房とケーキの予約、これで誕生日会への布石は全て打ち終えた気がする。
あとは当日を迎えるだけだ。
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