第十一話「眠りから覚めて」
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コンコンというノックの音に目を覚ますと、
私は自分の部屋のベットに眠っていた。
魔法時計を見ると、だいたい模擬戦が終わった
二時間後くらいだ。
再度ノック音が響いた後にお父様の声が聞こえた。
「起きたか?」
「はい、今起きました。」
「そうか。よし、カナリア、もう少し休憩をしたら
稽古の続きをやろう。」
「はい!」
「紅茶と菓子を用意しておいたから、
食べるなら居間の方まで来い。」
「はい、ありがとうございます!」
部屋を出て、居間へ向かうとお父様が居た。
さっきの言葉通り、テーブルには紅茶と茶菓子が
置いてある。
お父様の隣の椅子に座ってお菓子を食べると、
私はその美味しさに驚いたが、
少し不思議な感覚があることに気づいた。
「少しだけど、魔力が回復してる…?」
「その通りだ。」
「でも、前に読んだ本には、魔力回復効果を持った
薬草などはとても貴重で、そう易々とは
手に入らないと書いてあったのですが…。」
「あぁ、確かに魔力回復の薬草は貴重だ。
でも、そんな物を使わなくとも食べ物に
魔力を回復させる効果を付与することは出来る。」
「まぁ、そんな芸当が出来るのは、それこそ
1部の上位魔族や学園長、そしてリーラ位
だろうが。」
「という事は、これはお母様が…?」
「あぁ、そうだ。魔力がギリギリの状態で
動き回り、そこから更にもう1発、覚えたての
魔法を使った事によって中等度の魔力切れを起こし、
気絶した事は直ぐに分かったからな。
リーラに作って貰ったんだ。」
「そうだったのですね。ありがとうございます、
お父様!」
「いや、無理をさせてしまったのは俺だからな。
あの位なんてことは無い。」
「そう言えば、剣のお稽古は結局どのような
事をするのですか?」
「あぁ、それについてだが、
まずは基礎体力・基礎技術が1番大切だ。
何事も、時間をかけて固めた基礎の上に
積み重ねていく物だからな。」
「という事で、カナリアには稽古時間外にも
普段から微弱に身体能力強化を発動し続け、
その効果の底上げを図って欲しい。
素振りや、トレーニング等は稽古時間中に
すればいいとしても、こればかりは
持続させることが肝要だからな。」
「次に、カナリアには更なる実戦経験を
つけて欲しいと思う。だから、今週一杯は
基礎強化を行い、来週からは基礎強化に加えて
近くの山でのモンスター討伐をさせる。」
「モンスター討伐……。」
「あぁ。あの山ならさほど強いモンスターも
出ることはないし、いざとなったら俺もついてる。」
「なら安心ですね。」
「あぁ。もし俺が用事で出れない時には
リーラが着いていくし、二人とも出れない時には
カレル、アレン、ミレリアが三人一緒に
着いていく予定だ。
だから、その辺も安心しておけ。」
「はい!」
そんな事を話しているうちに、
紅茶とお菓子は食べきってしまったので、
休憩は終わりになった。
「さ、とりあえず外に出よう。」
お父様について行き、外へ出る。
先程の模擬戦で使った木刀を手に取り、
私はお父様に聞いた。
「そういえば、基礎強化と言っても、
今日はどのような事をするのですか?」
「あぁ、その事についてだが、
基礎トレーニングというものは得てして
効果が実感しにくい物だ。
だから、直ぐにやめてしまうような人が
大多数だし、軽視されがちなものでもある。」
「だから、今日行うのは成長の基準値の測定。
つまり、今のカナリアの身体能力を測るテストだ。」




