二話いざ決戦
注意
スパイ・ファミリーとはなんの関連性もございません。
中1の小説ど素人が書いています。
そのためクレームは受け付けておりません。
さーて今夜、どうなるかな?
会場はいつにないほどざわついていた。
ドーナツ型のテーブルの周りの椅子に次々と役人が座っていく。
全員集まると俺は話し始める。
「君たちに集まってもらったのは他でもない」
俺はそこから、事細かに詳細を伝えた。
賭け金のこと、連勝のこと、成長のこと、アンナのこと。
全て伝え終わると俺は机を叩いた。
「そして俺は、この中の誰かさんが内通者であることを知っている」
会場はどよめく。
「さっさと出てきたほうがいいじゃないか?」
まだ出てこない。ということで俺は奥の手を使った。
「そう言えば昔からのこの周辺の土地には言い伝えがあるんだぜ。いや、そいつに関しては生まれつきなのかもな。裏切りするやつには両眉毛に瓜二つの黒子が出来るんだぜ?」
またざわつく会場。
当然嘘だ。
だが俺は一人、おかしな言動をする人物を捉えた。
「ま、嘘なんだがね」
会場の役人の目が一斉にこちらに向く。
「さて第二厨房担当オーラン君。君は何故眉毛を触ったのかな?」
俺は優しい口調で話しかける。
「自分がやっていないという保証があるんだったら眉毛も、ましてや話なんて聞かないはずだ。だが、君は触った。おまけに黒子がなかったことにすこし安心しているようにも見えたぞ?」
オーランは凍りつく。
俺は声色を変える。
「なあ?やったんだろ?」
オーランに全役人の視線が集まる。
俺は机を壊さんばかりの勢いで机を叩く。
「言えー!」
これまでにないほどの怒り様にオーランも観念したらしい。
「や、やりました」
涙声であった。だが俺は容赦はしない。
「お前は死んで当然だが、処罰は後だ。色々聞かせてもらう。では解散だ」
各自会場を後にする。
すると1人の役人が話しかけてきた。
「見事でした。裏切り者がいると確信はあったのですか?」
「いや…ない。引っかかる奴がいなかったら情報を片っ端から集めて探すつもりだった」
城のある一室で俺は裏切り者、オーランと向き合う様に椅子に座っている。
「最初の質問だ。何故裏切った?」
オーランは震えながら話し始める。
「あの、ある日、食べ物を買いに行っている時、突然呼び止められて、これくらい沢山お金やるから裏切りれって…確か、賭けをする前日の夜でした」
「なるほどねぇ。では次の質問だ。お前はどうやってイカサマをした?」
「ポーカーじゃなかったじゃないですか、あの時。ロイド様の手札を、足で床を叩くことでの、モールス信号でラン・スーディー様に伝えたんです」
「あのダンスか」
「は、はい」
「巧妙だねぇ」
敵ながらあっぱれだ。
「いいだろう。正直に話したお礼に処罰は免除してやる。だが、そのかわりお前はここを去れ。軍にでも入隊して、信念たたき直してこい」
「ありがとうございます!後、次のポーカーギャンブル、観戦させてはくれませんでしょうか?身の潔白さを証明したいのです」
「ほう。いいだろう。だが一応俺の作戦には参加してもらおう」
「わかりました」
俺は一つ息をついて、言う。
「では終わりにしよ…
俺の声を遮る様に大声が聞こえた。
「ロイド様どこですか!」
いきなりドアが開かれた。
驚いて椅子から倒れそうになるのを抑えてドアへ視線を送る。
アンナだった。とても焦っている様に見えるが、少し青くなってもいる。重要そうな場面に見えたからだろう。
「あっ、今大丈夫ですか?」
「ビックリさせないでくれよアンナ。大丈夫だ。いまちょうど終わったところだ。なんだ?そんなに焦って」
ほっと胸を撫で下ろしたアンナは朗報を伝えてくれた。
「はい。明後日、ルーナイの町はずれのバーでスーディー家のラン様がポーカーをするらしいです!参加してみてはいかがですか?」
椅子から立ち上がり、俺はアンナのいる扉へ歩いていく。
「タイミングバッチリな知らせだ。ありがとよ」
アンナは弾んだ声でかえす。
「はい!私、ロイド様のお役に立てて嬉しいです」
そういうとアンナは俺に抱きつこうとした。
そこを俺は手で押さえる。
「まだハグははやい。するのはスーディー家を負かしてからだ」
「わかりました!」
アンナは元気よく返した。