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第4話

あれから数時間。

馬車の轍を頼りに歩き続けて街らしきものを見つけた。


魔法に使い道が少ないことが分かったときは精神的に追いつめられ、もうダメかもしれないなどと弱気になった。

しかし時折通り過ぎる馬車やすれ違う人がいたことでメンタルはV字回復。

笑顔で「こんにちは!」などと挨拶してしまった。


挨拶してから気がついたのだがこの世界、言葉が通じる。

馬車のおっさんはフレンドリーに「こんにちは」と返してくれた。

これは異世界のハードルがグッと下がった予感。

平たい顔にもイチャコラできる未来があるかもしれない!


などと調子に乗ったのがいけなかった。

目鼻立ちの整った金髪碧眼の母娘にニヤニヤと挨拶をしたら、大声で助けを呼ばれてしまった。


異世界では言葉が通じるが不審者に厳しい。

そして危機管理がしっかりしていらっしゃる。

そそくさとその場をあとにして事なきを得たが、挨拶程度で叫ばれるとは思わなかった。

平均以下のアジアンフェイスでは越えられない壁が存在するらしい。



犯罪者扱いされながらも、ようやく街の入口に到着。

街は人の背丈をゆうに超える高さの外壁に覆われ、その上には軽鎧に弓を持った兵士がちらほらとうかがえる。


入口にも槍を持った兵士達が立っており、何組かの来訪者が列をなして荷物検査などをされている。

「とりあえず街に入って仕事を見つけよう。飯屋に就職して寝床と食事を同時にゲットですわ。」

これからの計画を立てながら列に並ぶ。

しばらくは順番が回ってくることもなさそうだし、気長に待とうと思う。



「次!お前の番だ早く来い!」

ちょっと眠くなり始めてウトウトしたころ、ついに自分の番になった。

疲れた体にムチをうち兵士の前まで向かう。

「身分を証明するものを出せ。なければ銀貨1枚だ。」


詰んだ。

こちとらそこらへんの幼女より異世界歴が短い。

粗末な布一枚で野原に放り込まれた異物である。

お金や身分証など持ち合わせているわけもない。


神様、転生に必要なのは身分と現金です。

次からは生活用品一式と一緒にお願いします。

土魔法じゃ飯は食えんのです。


「あのう…後で必ず払うんでなんとかなりません?街で仕事して稼ごうと思ってまして…」


街でどんな仕事でもする、後で必ず払うと食い下がるも、無一文で手ぶらでフラフラしているようなやついれらわけないとのこと。


槍を向けられ険悪な雰囲気。

そこに横暴そうな人間登場。

勇者の邪魔をしたとかで衛兵切られてる。

騒動のスキに門をくぐって街の中へと。


日本人ぽい名前だった。

あちらも転生?

関わり合いになってもトラブル増えそうなのでやめておこう。


とりあえず飯と水を確保せねば

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