説明回(2)
今回で説明は終わりでやんす。
「さて、ここまでは彼女の経緯とかしか話せて無いからそろそろ本題に入るよ?
まず、君の場合は僕の不注意で巻き込んでしまった訳だから向こうの世界で使命とかを与えたりとかは無いよ。 それと最大限には君の望みも叶えてあげたいとは思ってる。…とその前に君がこれから向かう世界についての最低限の知識を教えるよ」
「さて、まずは世界の名と大きさと発展度合だね。
君がこれから向かう世界の名は「スチバー」だよ。由来については面倒…もとい興味が無いから知らないよー
大きさは君が居た地球という惑星の2倍くらいの大きさかな。ただし君の居た地球が球体であるのに対して、スチバーは平面が広がっているだけだ。とは言っても勿論平地がただただ広がっている訳ではなく山やら谷やら海とかもある。ただ、世界に端…果てがあるってことだね。果てについては君がその目で見るって言う楽しみにしても良いんじゃないかな?僕からはあまり詳しくは教えないでおくよ。
次に発展度合だね。君の世界で言うところのアジア圏の近代辺りになるのかな?正確には言えないが1900年頃と捉えてもらえれば良いよ。ただし、ここでも異なる点があって君達の世界が科学技術、工業で発展を遂げたのに対して、スチバーは魔法、魔学術で発展を遂げている。これにはついては後ほど話すけどね。
さて、ここから君がいた世界とは大きく異なる部分を教えよう。たくさんあるけど、ここでは大きく2つに絞って話そう。
一つ目は、人種が君達と同じ様な人だけでは無いこと。主に 君達と同じ様な人。獣と同じ様な部位、能力を持った獣人。 そして魔法を得意とし身体自体に魔力を持った魔人。 この3種だね。それ以外にもドワーフ、エルフ、人種では無いが精霊族なんかもいるね。 あぁ、ちなみに何を持って人種としているかは言語が喋れる、伝わること。自分の意思を持ち行動選択を行えること。この二つを持って人種とするかを決めてたよ。そして、これに当てはまらないもの。君がよく知る様な獣と、人種共通の敵としている魔獣がいる。獣についてはまぁいいか。魔獣とは 魔人と同じ様に身体に魔力を宿し、独自の発展を遂げた獣、物の怪の類だね。これについて語るとかなら時間がかかってしまうから君自身で調べてみてくれ。
さて、二つ目は自分の身体能力に値が振られる…ステータスというものが数字化して見れること。レベル概念があり、自身が行った事に対して効果を発現するスキルというものがあること。
レベルは一定の技量を達成するたびに上がっていって、身体自体が強化されるよ。
スキルは一定の条件を達成することで覚えられるんだけどこれにも2種類あって、何かを行う事に対し自身以外の何かに対し効果を発現させる事が出来るアクティブスキル。常に自身に効果を与え続けるパッシブスキル。この2種類に分かれているよ。スキルには戦闘に関係する剣術、魔術とかがあるのに対して薬術、掃除術など、非戦闘系のスキルもあるよ。
そして、何か大きな偉業を成す事で得られる加護と呼ばれるものがあるよ。 偉業を成さないと得られない分その効果は凄くて、パッシブスキルの上位互換みたいなものだね。
さてさて、大きく2つの事について話したけど、他に知っておきたいことはあるかい? まぁ、勿論あるだろうけど僕としては新鮮な気持ちで行って欲しいって気持ちもあるから全知全能を与える様な事はしなかったけど。」
「まぁ、正直ここまでの話を聞いた限りでは本当に良くある小説通りだったので知識については諦めと妥協で大丈夫です。」
「おぉー中々の度胸家だね〜。僕としても楽が出来て嬉しいよ。
じゃあここからは君の望みを聞きたいと思う。流石に世界を変える様な力を与えたりとかは出来ないけどね。」
ふむ。僕の望みか…まぁ正直3つ程しか思いつかないな。
「では、3つ程お願いを。 一つは死ににくい頑丈な身体にして欲しい事。 二つ目は最初からある程度は生活出来る資金が欲しい事。3つ目は性別をなくして欲しい事です。」
「ふむふむ。先の2つは分かったけど3つ目はどういう意…」
「もうフラれたく無いんです!!」
「う、うん分かったよ。君がそんなに鬼気迫る表情するから僕も驚いたよ。」
「あ、でも流石に人種ではありたいのでお願いします。」
「ふむふむ、了解したよ。あ、ただし外見を大きく変えたりするのはそもそもからして身体自身を変えないといけなくなるから出来ないからね。 勇者として送った彼女の場合は別だけど。性別が真逆になったからね。」
「じゃあ、このくらいなので送ってくれても大丈夫です。」
「オッケーオッケー。じゃあ送るけど最初のポーン地点は安全な所に設定しておくね。流石に最初から死なれたりしたら僕も気分が良くないから。」
そういうとマッスルが僕に光の玉の様なものを投げてきた。
光の玉の中に段々と意識と身体ごと吸い込まれていくのがわかった。
「…あ…いごに1つだけ」
「君の新たな人生に幸福があらんことを。」
その声を聞いて僕の意識は完全に途切れた。
長々となってしまったので、後からここの部分は大きく変えるかもしれませんが物語に影響は出ないようににします。
神「あ、魔法と魔学術について教えるの忘れてた。
まぁ、ドンマイ!次頑張ろう僕!」