1.調査開始
続いちゃったよ
泰伸視点
~ミーティング終了後~
「それじゃ、これから俺たち第一班は第二班と一緒に調査を始めるが何か質問とかはあるか?」
「あ、じゃあちょっと質問いいか?」
「ん、どうした信也。」
「いや、さっきのミーティングの時に聞こうと思ったんだが、少し恥ずかしくてよ…」
「…?どうした?なんか分からない部分でもあったか?」
「いやー…そのー…」
「いいから言ってみろってここだけの秘密にしといてやるからさ」
「わ、分かった。じゃあ聞くぞ!」
「おう、何でもいいぞ!」
「調査って…何すればいいんだ…?」
「…はい?」
自分のなかで空気が凍った気がする。つまるとこ…何だ?コイツは自分が調査で何をするのかを把握してなかったのか____!?
「えっと信也?まさかお前が言ってるのは、今からやる調査の事を言っているのか?」
「おうそうだ!」
流石に金成も驚いた模様。いつもはっきりしている声が凄く震えているのがよく分かる。そして信也。お前は何でそんな笑顔ではっきりと元気よく言ってるんだ、少しは申し訳なさそうに言ってくれ頼むから。
「ええっと、涌井?今からやる調査の内容はな?」
「おお、ケンジ。調査って何するんだ?教えてくれよ~」
「えっと…今回調査する内容は生態系の調査に雑草とは違う植物の採取をしてそれを医務室を担当してる秀斗に渡すのが今回の目標なんだ。」
「あっ、そうなのか!」
「そうなのかじゃなくて普通に知ってて欲しかったんだが…」
「…あっ、すまん片川。俺の代わりに説明してもらって、ちょっと完全に固まってた」
「いや、大丈夫だ…よくよく考えたらいつもの事だったよ…」
「…?何がいつもの事何だ?」
「いや、なんでもない…」
調査前から凄くぐだぐだしているがこんなので大丈夫なのだろうか…本気で心配になってきた。誰か変わってくれないかね。
「そ、それじゃ気を取り直して調査に出るとしよう。おーい!第二班、こっちに来てくれー!」
「信也…お前ホントに分かったんだよな…?」
「分かってるって!大丈夫だヤス!」
「だといいけど」
「第二班が来たから少し静かにしような?」
「お前に言われる日が来るとは…」
「第二班今来ました!」
「おっ来たか、それじゃあ軽く打ち合わせをするぞ」
『はい』
「まず、今回の調査の主目的は植物類の調査、暇があったら生態系の調査だ」
「生態系の調査は暇があったらで良いのですか?」
「今回は初めてだからな、簡単に出来る奴からやっていこうと思ってな」
「ですが、国の方から調査しろと言われていますが?」
「そこらへんはアレだ、気になるような生物は居ませんでしたで誤魔化そう。うん」
「はぁ…」
「ではこれより、第一班と第二班は調査を開始する。気になるものがあったら各自メモに書き残しておけ、変わった植物を見つけたら採取してもいいが周りには一応気をつけておけ。」
『了解!』
「では、調査開始!」
三人称視点
~拠点から北方面の森~
拠点から北方面の森。そこは特に変わり映えするようなものはなく、現実世界のそれとなんら変わりなかった。むしろ何かあるほうがおかしいのではないかと勘違いするほどに。
「それにしても道が結構ごたごたしてんなぁ…」
「それは仕方ないな、ここには全く人の手が入ったような痕跡はないし、雑草も生えまくりだしな」
「おーい、置いてくなよって、へぶっ!?」
「また信也が転んでる、大丈夫かアレ?」
「まぁ、アイツがドジなだけなんだろ仕方ないさ」
「…ん?何だアレ」
「どうした片川?何か気になるものでもあったか?」
「ああ、見つけた、ちょっと着いてきてくれないか?」
「分かった、ヤス、涌井、生野着いてきてくれ」
「あいよ」
「だから少し待ってくれってっあだっ!?」
「大丈夫か~?」
「ああ、大丈夫少し転んだだけだ」
「にしては転びまくってるようにも見えるがな」
「気にすんなって」
「二人とも喋ってないでさっさと着いて来い」
「わかった、少し待ってくれ」
「ああ、これだこの植物だ」
「何か如何にも変わってるな…先端が星の形している植物は絶対に始めてみるぞ…」
「とりあえず、採っておこう、一応どんなものか鑑定してもらわないといけないからな」
「にしては数が少ないな、もう少し多めに欲しいところだな」
「それじゃあ、これを探すか?」
「いや、そればっかり探すのは時間の無駄だから、今回はそれだけにしておこう」
「一応、俺がメモに書いておくよ」
「ああ、頼んだぞヤス」
メモ
星型の植物 一体どんな効果があるのかは不明 生えていた数からして採取できる数は少ないと思われる
変わった植物を採取した第一班。一体全体どんなものかは分からないが、採取を続けていく。意外とその植物は硬かったらしく時間がかかったようだ。だが、その植物を採取すればするほど回りに甘い匂いが広がっていく。
「なんだこの甘い匂い…うっわキッツ」
「一応鼻塞いどけ…変な効果があったら困るしよ…」
「そうだな…うわっ更に匂いがきつくなって来た…!これやめといた方がいいぞ…!」
「いやでも、まだ回収しきってないが…」
「ここは慎重になろうぜ金成。何かあったらじゃ遅いし、もしヤバイ効果だったら嫌だろ?」
「それもそうだな…仕方ないそれの採取は次回に回すとしよう」
「ん…届かないな…」
「何やってんだケンジ?木になんか登ろうとして。」
「いや、ここにカメラでも置いていこうかなと思ってさ、そんなに変な匂いを出すんだから、何か生物がよってくるかも知れないだろ?」
「なるほど…で?届いたか?」
「…届かないから信也、変わりに置いてくれないか?」
「分かった、少し待ってろ。…よっと」
「すまん、ありがとな。俺あまり身長ないからさ」
「別に165あれば問題ないだろ」
「お前が言うならそうなのかね…」
「じゃあ先に進もう、時間は限られているからな」
「分かった、じゃあ行くぞお前ら」
ザッザと草むらを歩いく音を出しながら進んでいく。かなりの時間歩いた後、やっと森以外の風景が見え始めた。そこは___________________
「おお…滝だな…」
「すげぇ…こんなでかい滝初めて見たぞ…」
「テレビとかで見ている時よりも迫力があるな…」
「それにしても澄んだ空気だな…故郷と全然違う空気だ…」
すこしの間滝が流れているのを観察しながら。この事をメモに書き置いておく。日も傾いて来たころ、そろそろ、拠点に帰る時間。来た道を戻るだけだ。
メモ
・森を抜けた先 森を抜けた先には大きな滝があった辺りを見渡そうとしたが時間の都合上未探索
「そろそろ拠点に戻らないといけないな」
「もう、こんな時間か…暗くなると困るし早く帰ろう」
「そうだな、夜の森で迷子とかイヤ過ぎる…」
「そんなことにならないように帰るか…」
来た道を戻る。今回の調査では先端が星型の植物と滝を見つけただけだが、彼らはそれでもいいかと話しながら拠点に戻る。途中仕掛けて置いたカメラを回収して何か移ってないかと期待しながらにぎやかに拠点に帰った。
泰伸視点
~拠点~
拠点から帰還した後、俺たち第一班はどうやら少し早めに帰ってきてしまったらしい。他のメンバーは拠点にある自分の部屋に帰ったが俺は金成とあの森について話して、他の班を待つ事にする。
「それにしても疲れた、森の舗装とかした方がいいんじゃないのかアレ?」
「それについては賛成だな、あの道を一々通るのは普通に疲れるからな。報告書に道の舗装が必要とでも書いておく事にするよ」
「調査が終わったからお前結構砕けた口調に戻ったな」
「さすがに公私の区別はしたいからな、仕事の時は少しくらいまじめにやらないといけないからな」
「それは良い事だな。あーシャワー浴びてぇ…」
「まだ設置されてないよなぁ…これは要望として別の紙にでも書いておくかぁ…」
「ああ、頼んで良い?こっちもちゃんとやってるから、これくらいはやって貰わないと困るよな」
「あ~あの滝にでも浴びてくれば良かった」
「それ、良さそうな気がするけど滅茶苦茶冷たいぞ?」
「分かる、でも浴びたくなるんだよなぁ…」
「…そういやさ」
「ん?」
「何で調査を開始した瞬間に第二班と行動を別にしたんだ?」
「今回は少し効率重視で行こうと思ってな、それなら別にいいだろ?」
「まぁそうだな、それじゃ、他の班が来るまで待つか…」
大体五分から十分くらい時間が経つと、他の班が戻ってくる、どうやら全ての班が無事に戻ってきたようだ。そして何があったなどの情報を共有してる中で金成は気になったものがあったらしい。
「何か気になる事でもあったのか?」
「ああ、どうやら村…ってわけではないが集落見たいのを見つけたみたいなんだ」
「集落…?ってことはここに人はいるのか?」
「いや、それが時間が無いから遠くから観察していたみたいだが人の出入りが全く無かったらしい」
「えっ、それって…」
「もう人がいない可能性があるな…」
「…まだ決まったじゃないから居る事を祈るとしよう」
自分でも書いてる中で思ったこと、多分読んでいたら分かると思うのですが「…」←これが多い。
いやホントこれの使い勝手が良すぎてついつい使ってしまう…これ以外の表現方法か思いつかない非力な私を許してくれ…