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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

The DRL

一件のメール

作者: Gee-Field

彼はそれを、新超常現象と呼んだー

体験した現象の正体は何なのか。

そして、その先に見えた世界とはー

REPORT DAY:2022.14.6

FROM :James Cammel

TO :Alex4039

LOCATION :Enfield UK


この世は本当にどうかしている…

今までに得た情報を以下にすべて記す。

なぜ私がこのような体験をできたのかはわからないが、確かに記憶している。

すべてが連続的に起こり、明晰夢のような感覚であったが、あれはまやかしではなく現実なのだと実感した。

訳が分からないと思うが、自分でも自分を信じられない。

一つ言えるのは、仮にあそこが偽世界であったとしても、こちらとの違いから生じるはずの違和感はないということだ。

そこでは会話も成立した。私はしっかりと人間にあった。

人間とは、なにかなど言うまでもない。そのままの意味だ。

そして、そこで得た情報をあちらでメモにして書き残していた。

以下にすべて記す。


・この惑星は、様々な生き物がコミュニケーションを可能とし、多種多様な生命体が文化圏を構想することができる社会がある。

しかし、それはある条件がついてくる。


・この世界は人間(Human)などの高度な社会性を持った生き物(Creature)の間では、カースト制度が存在するといっている。

・それも、生命体間のカースト。人間は高度なコミュニケーション能力を持っているため、支配(Domination)という概念を生み出し、人間独自の社会を一部の彼らの間で繁栄させた。

・人間は、全生命体にコミュニケーション能力がある中、その中にも格差が存在することを知り、いち早く支配を開始した。その支配対象は、当然人間ではなく、パフォーマンスに劣勢な生命体だ。

たとえば、動物といっても、人間的な高度な感情を持たない種などである。

・彼らは、人間に対しただ従順に他の生命体を恐怖に陥れることができる。

逆に言えば、利用しやすい。


・人間と一部の動物は、高機能な感情を持つため、理不尽な感情生命体、EC.emotional creature.の政策に対して対立する事がある。

・ECは人間も含まれる。従って、この世界ではより多くの無感情生命体、通称NEC.non emotional creature.を獲得することが社会で有利に立ち回れる条件となる。

・しかしNECも恐るべき存在。

・感情がないだけで、本来の生物的有利性を論理的に処理できるからだ。

・なぜこんなことができるのかは未だにわからない。しかしこれは事実。


・そして、今から200年前にその獲得数はほぼ決まってしまった。

・その時に多く下につけた人間の一派が今この世界の頂点に君臨し、彼らを落とすことは完全に不可能となっている。

・社会カーストをピラミッドで表すと上から5つのランクに大別できることがわかっている。

・このランク間の違いは、支配が最初に行われた200年前から世代交代とともに徐々に生成したもので、世代・世襲間の格差、及び実力差である。

・一般に人間が上位に君臨すると思うだろうが、この星はすべての生命体が意志疎通をはかることができ、それを優位に運べる生命体も人以外に存在しうる。


・しかし、先述の通り、この世界はもともと200年前の獲得競争から成り立っており、今この世界の頂点に立つ者が、すべての生命体を支配している。


・意志疎通可能な生命体は惑星上に13兆いるとされている。そして、カーストの上位のランクからS、A、B、C、Dと区分けされ、Sランクは主に5000から500000の支配下が存在する。

・特に、200年前の生命体獲得競争で最も獲得数の多かった5の生命体はすべて人間であり、現在では彼らの末裔が支配している。

・その支配数は1兆を越えると云われており、自称を神(God)としてる。

自称といえど、その下には、純粋に彼らの命令を遂行するNECが顔を並べているため、5人の神に逆らうことは不可能といってもよい。

・事実、ただの人間であるが、暗殺を試みた1億の生命体反乱に対し、10億の犠牲を払ってまで反乱勢力を根絶やしにした愚行人間そのうちの一人にいる。


・AjamはカーストのランクでいうとD。

・世代格差が存在するため、若者は自然とランクが低い。

・しかし、世襲に成功している上層部はほぼすべての子が上位から人生をスタートできる。


Memo

このような社会構造をしているのに、アヒルマフィアやカエルのヤクザは平等、自由を大っぴらに掲げ、ただただ虫を食ってる。

一方で、悲しくもムカデに洗脳されたカルト教団の人間は自由を追い求めて、上層部の人間と対話することを望んでいる。

そんなことをしても、ムカデもろとも眉間をぶちのめされるのは目に見える。


・Sランク級の人間は、生活が充実している。働かなくとも極楽でき、無条件に下僕の人間を迎え入れ楽しむ。


・上層部はこの惑星の5カ所に集中している。それも、5人の神をかこうようにしてだ。すなわち、生命体の地理的な支配圏は、神を中心とした円形に広がり、外円へと向かうほど、ランク帯が低く面積が広くなっていく。

・底辺は外送りにされ、上位との直接的な干渉が少ない。

これは主に神の配下のランカーが原因とされる。

各ランク帯の間にはそれぞれのランクの支配層がもつ軍隊がおり、ランク帯を越えるには、軍事衝突及び交渉が必須となる。

・それは、中心であるSランク帯に近づくほど難しくなり、神などがいる生活圏にはいるには、億単位の軍隊との交渉にくわえ、身体を量子化し、エネルギー状態を一方的に支配される。

非常に難しい話になるから簡単にいうと、神がすむ場所にはいってへまをすると物理的に空間から消される。


・このようにして、神は自身の周りに配下の大半を置いて、外敵から身を守っている。


・しかし、その領域には、神の配下でないものもすむことはできる。すくなくともDランクレベルはできるらしい。

恐らくランクが高いほど、配下ではなくとも交友関係による信頼強化が必須になる。

ランクは、支配数といった。1体を支配しようが、1000体支配しようが支配者といえる。

ランクは実力である。ほとんどの上位ランクのECはひたすらNECの獲得に血眼になる。

・かといってNEC側にも理性はある。情は薄いが獲得するには、ECを配下に入れたりなんなりして有益に立ち回るのがスマート。

・中には、狩猟民族のような奴らもいる。ただこの世界では生命体として生きるには狩猟も困難となる。訳は、狩られる側も狩ることが出来る。例えナマズでも象を殺すことができる。傘下のサルによって。とかいうことが実際起きている。


・この世界にはいっさいルールというのはない。


以上が本文である。

・ここまでの話は、ajamの見解であり、本人の憶測に基づくものである。

・この事実が本当かどうかは全くわからない。しかし、意外にも理解できる内容であった。

・神の圏構想はajamは半信半疑的であった。

私自身、彼にしか会っていないため、まったく本筋は見えてこなかった。


突然こんなメールを送ってしまって申し訳ない。貴方が好きな超常ネタがまた一つできました。これには今までのとは違う印象を与えられる自信があります。

近いうちに本を出そうと思っています。


追伸


此方もなかなか暇を持て余しております。

日程が合えば食事でも行きませんか?


James Cammel

メールの送り主であるJames Camelは恐らく架空の人物である。

そして、このメールは2022年6月14日に送信されない可能性がある。

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