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マリナと赤いレンガの家
そこには人間がいっぱいいる村でした。
お母さんは人混みを押しのけてマリナの手を引きます。
向かったのは赤いレンガの小さな家でした。
「お母さん、ここどこ?」
「あなたの新しい家よ。この村は、お金っていうものを渡さないと食べ物をくれないの。だから、お母さんはこれからお金を集めにいくから、この家でマリナはお留守番をするの」
そう言って、頭を撫でて微笑みました。
「お母さん、私一人は恐い」
そういうとお母さんはさっきの絵本のようなノートをマリナに渡しました。
「これは神様のノートよ。このノートに絵を描けば、その通りに事が進むの」
「このノートが私を守ってくれるの?」
「そうよ」
そういって微笑みました。
「ありがとう、お母さん!」
「さあ、入って!」
扉を開けると、綺麗な調度品、綺麗なバラの花瓶。この家は豪華なのです。
「うわあ、素敵!」
そういってマリナははしゃぎました。
「怪我しないように気をつけてね。さっそく行ってきます」
そういって家を出ます。
「いってらっしゃーい!!」
この挨拶が、冒険の始まりなのでした。