時の回廊
どうも、初投稿の黒柳 桜火です。この度、開帳有り難うございます。ごゆっくり堪能下さい。
プロローグ
アルカニア暦2100年-それは、夢の中の出来事…。
辺り地上一面、草原が生えた地。天を見上げれば、透き通った瑠璃色の空。
雲など見当たらない。
少年は、その地で目が覚める。推定17才。髪は金髪でショートウルフ。身長は170前後だろう。瞳孔は灼眼。
重い腰を上げて立ち上がる。岸の方まで歩き見下ろすと、下界の世界が見える。刹那、男が後ろから話しかけられる。
「よう、ファラン。元気にしていたか?」ボブヘアーの男が少年の名前を呼び、頭をなで回す。
少年-ファランは不服そうに、
「会って早々、髪をグシャグシャにすんの止めてくれ。カシェル。ヘアセットが乱れる。」と言い放つ。
カシェルと呼ばれた男が「相変わらず釣れないなぁ弟よ。」と返事を返す。ファランはその発言を軽くながし、「五月蝿い。」と言って西洋式の邸に向かって歩く。-
~第一章~予兆
同年一月二十一日午前八〇〇時
王都エスタリアC区
ギルド 隻眼の紅鷹-
ギルド内は、いつになく修羅場になっていた。人波をかき分け、カウンターに向かう二人。受付嬢に話しかけ、
「最近の新しい依頼はきてるか?リン」とファランが言い、リンと呼ばれた受付嬢は、
「はい。お二人がまた此処に来られることを存じ上げておりますので。後、公私混同しないようにお願い致しますカシェルさん?」
と言って、カシェルの手の間にペンを突き立てる。四本ほど。
ガツッと木板にえぐり込む音がした。当然、穴が開いている。
カシェルの手に脂汗が流れ、顔は硬直していた。
カシェルは「いっやー、コレマタスゴイネーあはははは」と言った。
ファランは呆れ「懲りないよなカシェル」とため息を一つ吐く。そして、話を持ち直し「今回の依頼は何だ?」と聞き返す。
リンは「今回の依頼は、救助と駆逐に付いていただけますか?」
ファランは不思議そうに、「なぜ二つなんだ?」と質問する。
リンは「こちらも依頼が殺到していて、現在のメンバーだけじゃ足りないのですよ~」といってため息。
「他の奴派遣出来たりしないのか?」とカシェルが言う。が、リンは首を横に震う。即答で「無理」とかえす。
仕方無いので依頼を承諾し、王都を後にした-
完読有り難うございました。如何でしたか?第一章は。主に普段の日常をメインに執筆してみました。
予告として二章目はいよいよ二人は依頼を遂行しますが、二人がこなす任務はどっちなのか!?お楽しみに!