思いは証と共に
これは銀仁が中学3年の頃の話である。
そして今日は銀仁が通う中学校の卒業式であり、体育館で卒業証書授与式の真っ最中だった。
<先生>「石山、美羽」
<石山>「はい!」
銀仁は自分の番を待ちながら、他の生徒が呼ばれているのを、呆然と眺めていた。
<銀仁>(あー…まだ、実感がないんだよな、卒業っていう…なんでだろうな…)
卒業式の最中にも関わらず、銀仁はまだ、卒業という実感が湧いていなかったのだった。
それから少し経って、次が銀仁の番になったので壇上横に立ち、名前が呼ばれるのを待ちながら、そこからの景色を眺めていた。
そして前の人が壇上から降り始めたので、先生は銀仁の名前を読んだ。
<先生>「亀瀧、銀仁」
<銀仁>「はい」
名前を呼ばれた銀仁は校長先生の前まで歩いて行った。
<校長>「おめでとうございます」
<銀仁>「ありがとうございます」
そう言われて差し出された卒業証書を受け取ると同時に(あ…俺本当に卒業するんだな…)と、初めて実感したのだった。
それから卒業式は順調に進み、無事に終わったのだった。
そして今は教室で最後のホームルームが終わるところだった。
<担任>「皆さん、高校生は大人と同等です。そのことを肝に銘じて、4月からの新生活を過ごして下さい。改めて皆さんご卒業、本当におめでとうございます。では、終わりましょうか、号令」
担任の先生の最後の話が終わり、号令がかかる。
<委員>「起立、気をつけ、礼」
<一同>「ありがとうございました!!」
クラスのホームルームが先に終わっていたクラスの友人から声をかけられた。
<銀仁>「ああ…今行く」
そう言って銀仁は教室を後にしたのだった。




