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試験合格者は今日中に顔合わせがあるらしい。そのため、ハリスと共に教室に向かった。
「ゼノアは入学した後も魔法を使うなよ」
「分かってるよ。楽しく生活を送りたいからな」
教室の中にはすでに大体の生徒が揃っていた。
空いている席に着けばいいようなので、窓側の後ろ二つに座ることにする。
窓の外を眺めてしばらく待っていると、合格者最後の集団がやってきた。そいつらの顔には見覚えがある。
「ハリスにやられてた人たちじゃないか」
4人が揃っているため、時間内に宝を手に入れて合格できたようだ。
「俺はボードンだ。やられてた奴じゃない」
ボードン達は教室の後ろの方に固まって席に着く。
数分後に先生が入ってきて挨拶をした。
「まずは合格おめでとう。私は君たちの担任をすることになったシリウスだ」
シリウス先生は細身で目の下にはクマがある。30代後半に見えるが、実際はもう少し若いかもしれない。
「早速だが、みんなの実力を見るために魔法力測定を行う。演習場を借りているから、そこに移動してくれ」
ぞろぞろと生徒が移動し始め、俺とハリスもその集団についていく。
演習場は魔法への抵抗が強い造りになっているので、並大抵の魔法では壊れない。
「ゼノアはどうするんだ?」
「俺は全く魔法を使えないことにするよ。使えるってバレた方が面倒だし」
「それがいい」
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