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ネフィルとの朝

投稿頻度が多くて、字数がやや少ないか。

投稿頻度が少なくて、字数がやや多いか。

悩みどころ……

色々模索していきます


「……うぅん?」


目を覚ますと、やけに体が重く感じた。

変な夢を見てしまったせいか、あまり寝覚めも良くない。


僕は自分の上体を起こそうとして、そこで初めて体が動かないことに気づいた。

腹部が、異様に重い。

……金縛りか?


いや、違う。

見えない何かが、僕の上に乗っている。


僕はかろうじて動く腕で、その「何か」をどかした。


『あん……アイラったら』


「……は?」


どこか柔らかい感触と、夢で聞いた声。

そういえば、夢の中では普通に話していたけど、本来精霊は目に見えない存在だっけ。

ということは、この物体は……


『おはよう、アイラ。悪いけど、少しだけ魔力を貰うね』


魔力が吸い取られる感覚がする。

これは、もはや否定しようがない。



「まさか、本当に居たとは……」



『疑ってたの?』



「そりゃ、まぁ。やけに現実的な夢って可能性も捨てきれなかったから」


ネフィルが僕から魔力を吸い取ると、彼女(?)は僕の目でも目視できるようになった。

……見かけ上は女性の姿をしているが、精霊に性別などあるのだろうか。



「魔力を貰ったから、多分実体化はできてる……はず。見えてる?」



「見えてるよ。それで、話の続きは?」



「せっかちねぇ。目の前に美少女精霊がいるんだから、もう少し何か反応無いの?……もしかして男の子の方が好きだった?」



「不思議と、ネフィルにそういう感情は湧いてこないなぁ。可愛いとは思うけど」



「ふふ、からかっただけよ。いくらなんでも自分の魔力に欲情する人はいないわ」



あぁ、僕が魔力を供給したからか。

ということは、もし、ネフィルが僕以外の誰かの魔力で実体化していたら……



「今度はあの吸血鬼ちゃんから魔力を貰って、アイラを誘惑してみようかしら?」



「やめてくれ」



……抗える自信、無いなぁ。

とりあえず、シアルが帰ってきたら、ネフィルとは絶対に接触させないようにしよう。



「ふふふ。冗談はこのくらいにしておきましょう」



ネフィルは一転して真面目な表情に戻ると、僕の目を真っ直ぐに見つめてくる。



「それで、答えは考えてくれたかしら?」



……空間魔法を習得するか、否か。

僕の心は、もう既に決まっている。


ひ力な荷物持ち(ポーター)を脱却するため。

僕自身の身を守るため。


そして、シアルを守るため。



「僕は、今よりももっともっと強くなりたい。だから……ネフィル、どうか力を貸してくれ」



「喜んで。そもそも、私はそのためにアイラに付いてきたんだしね」



「……ちなみにだけど、いつから僕のことを見てたの?」



「うーん、アイラがゴミ屑(マイルス)たちとパーティーを結成する辺りからかな?」



今、発言の裏に不穏な空気を感じたような……

うん、きっと気のせいだ。



「そんなに前から居たなら、もっと早くに話しかけてくれれば良かったのに」



「私もそうしたかった。でも、これまでは貴方に干渉する手段が無かったのよ」



「じゃあ、どうして昨日は突然……?」



「アイラの中で眠っていた、精霊魔法の適性が覚醒したからよ。まさか地龍と対峙したタイミングで目覚めるとは思ってなかったけど、私にとっては嬉しい誤算だったわ」



まるで、僕が精霊魔法の適性を持っていることを確信していたような口ぶりだ。

僕自身、まさか自分に精霊魔法の適性があるとは思っていなかったのだけど……


「まぁ、空間魔法には徐々に慣れていきましょう。そうと決まれば、今日から早速……!」



「悪いけど、今日はクロウさん達とのクエストに行くんだ。空間魔法の練習は、明日にでもお願いできるかな?」



「……」



「ネフィル? おーい、ネフィルさん?」



「……そう。アイラは私よりもその男を選ぶのね」



……拗ねた。

なんて、わかりやすい精霊だ。


ひとまずネフィルは放っておいて、僕はクエストに出発する準備を整える。


クロウさんのパーティーメンバーにはまだ会ったことはないが、あの人が見込んだ人達なら、モンスターに苦戦するということは考え難い。


それならば、僕はサポートに力を入れる。

魔道具は完成に至らなかったが、それでも耐熱に関してはかなり入念に対策を打ったつもりだ。

準備万端。

クロウさん達に、荷物持ち(ポーター)が足手まといだとは言わせない。



「ねぇ、アイラ。そのダンジョンとやらを私が空間ごと捻じ曲げれば、クエストなんて一瞬で終わるはずよね?」



目を離した僅かな間に、ネフィルの思想がかなり危険な方向に傾いていた。



「もしかしたらネフィルなら出来るのかもしれないけど、火炎のダンジョンは僕と【黒い雷】のパーティーで攻略させて欲しい。それじゃあ、僕にも【黒い雷】のメンバーにも成長が無いからさ」


「……冗談よ。アイラが望んでいないことを、私がするはず無いじゃない」



冗談には聞こえないガチトーンでしたが?

さて、どこまで本当なんだか……



「冗談は程々にしてね。僕はそろそろギルドに顔を出すよ」



「私も行くわ。ところで、アイラってやっぱり男の子の方が好き?」



「……しばらくネフィルとは口きかない」



「なんでよぉ!」



ネフィルの絶叫を背に、僕は無言で家を後にしたのだった……




ランキング載れました!

めでたい。

さて、今回はどこまで行けるか……

(参考までに、「小説家になろう」は星1つにつき2p、ブクマ1つにつき2pが入るシステムです。日間ランキング維持には大体80pほど必要……)


少しでも面白いと感じて頂けたら、評価・ブクマ等よろしくお願いします!

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[良い点] おかえりなさい。この先のざまぁとチート、TUEEEEを楽しみにしてます [気になる点] ただ主人公の性格設定的に、さまぁが中途半端か、さまぁも無しの、スッキリしない展開になりそうで蟻をふみ…
[一言] 3日くらいかつ文字数もそこそこの方が後に読みやすいと思いますよ。1000とか行かれると後の人は読みたいと思わないだろうし、短い話が小刻みだとあまり感情移入等が少ないだろうから、面白くなくなる…
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