八章 モテない奴は近づいてくる美少女をすべて疑え!
いや~緊迫状態が続く感じですけどどうですか?
「正直こんなタイトルの小説でここまでやるとは思ってなかった」
あと一気に書いてるますからもし途中でコメント来た時直せない欠点もありますからね
「そうなんだよ、でもネタが出るときに一気に書いておきたいでしょ」
そうですよね~深夜だろうとなにかあれば書いてますますからね
「とりあえず本編行こうか」
わかりました、いつにもなく平凡な会話をしたところで本編へどうぞ♪
【八章 モテない奴は近づいてくる美少女をすべて疑え!】
さっき大きな馬車が何者かに操られて僕たちに突っ込んできたのが数十分前、今はエミィを寝かせて別の部屋で僕とレキが向かい合って座っている。無論さっきのことでいろいろと問いただしたいことがあるからだ。あれは僕かエミィを狙ってなのか? それとも個人的な恨みからレキを狙っているのかが大事だ。
「それであいつらのことは知ってるのか?」
「わからない、魔族に恨み合いやあんな夜のつぶし合いは知らないところで頻繁に起きてる」
「なにか狙われるような心当たりは?」
「狙われる理由ならいくらでもあるけど心当たりはない」
「狙われたのは誰だ?」
「たぶん全員、もし誰か一人なら逃げてる途中に狙撃魔法で殺せた」
ふぅ・・・めんどくさいことになった。僕はまだ完全に魔法が使えないしエミィはこういう感じの戦闘慣れをしていないみたいだしレキも受け身の姿勢でこっちから無闇に手を出せないと言っている。相手がどんな理由で狙ってるかもわからないし宿屋にいて安全なのもいつまでもつかといったところだ。正直お手上げ状態、このままだったらレキやエミィはいいとしても僕は殺される確率が高い。魔法に対する対抗手段を持ってないし身体能力も鍛えたとはいえ異世界の住人と比べるとかなり低い。
「そんなことはないよ」
「だから急に心を読んで話さないでくれないか・・・?」
「それはいいとして僕たち魔族は身体能力が極めて低い種族なんだ。足りないものを今まで全部魔法で補ってきたから魔法が無くなると途端に弱くなる」
「でもレキはさっき屋根の上を走って・・・・・・」
「あれも補助術式が組み込まれた靴から発動した魔法によるもの、私自身はお兄さんより格段に弱い」
「じゃあ肉弾戦に持ち込めば勝率はあるってことかな?」
「ううん違う、肉弾戦に持ち込んでも相手が刻印魔法をもってたら意味がないし正直私たち三人じゃ勝てるかわからない」
「なんでだ? レキは種族に認められた魔法使いなんじゃ」
「私だけが強いとは限らない」
どういうことだ、つまりレキと同じ二つ名をもった奴が狙ってきてるってことか?
「一瞬だけど感じた魔力、あれは並みの魔法使いじゃなかったし、多分数人魔術師がいる」
「魔術師? ってことは相手は生贄も使ってるってことでいいんだったか?」
「そうなる、魔術は儀式に時間がかかる分魔法とは比べ物にならない威力が出る。それも熟練なら儀式スピードも長くて五秒くらい」
じゃあ真正面から戦ったって絶対に勝てないじゃないか、なんでこんなことになったんだ? 僕やエミィ、レキもただ旅をしてるだけなのに・・・・・・! しかもあんな誰も周りにいなくなった瞬間狙ってくるなんてタイミングが良すぎる。常に近くで見られてると考えたほうがいいかもしれない。
「とりあえず今日は眠ろう、明日は朝に偵察をしておく。いまこの中でまともにやり合えるのは魔法使いだけだから」
「もし明日なにも無かったら魔法の練習付き合ってくれよ、こんなんじゃ早く上達しないとダメだから」
「わかった」
それから何日か誰にも襲撃されること無く平和な日々が続き、僕の魔法も見れる程度には上達した。最初は魔力の制御もまともにできず魔法陣を編み込むだけのことに三十分かけていたけど、今は魔法陣の発動から魔法の発動まで早くて二、三秒で出来るようになった。ここまで上達が早いのは異世界の影響だろうか・・・・・・
まあなんにせよ早く上達するのは嬉しいことでこれからも下級だけどいろんな魔法を練習しようと思っている。
「ヘル兄はなんでもすぐできるようになっちゃうね」
「そんなことはないよ、教えてくれる人がいいからさ」
「いや、実際お兄さんの成長速度は速い。普通なら今の段階では発動もできないはず」
みんなが応援してくれるし修業も慣れてくると楽しくてやりがいがあるし明日の修業ではいよいよ魔法を併用した狩りをするのも楽しみだ。これを上手くやればこんな僕でも単独行動でやっていけるくらいになれるけど、やっぱりこの二人といて安心できるところもある。
「それじゃ明日もよろしくね」
「うん・・・・・・」
でも最近になって、レキの表情が暗くなってるのはなんでだろう? 普段と変わらず無表情だけどなぜか気分がすぐれないように見える。
「おやすみヘル兄!」
「おやすみ、エミィ」
翌日、起きるとレキの布団の上にレキはいなくて一枚の書置きがあった。
『村の外れの森に演習の狩りで使われる獣の巣がある。そこで獣をおびき寄せてまってるからこれを読んだらエミィを連れてきて』
別に早めに行って獣を呼ばなくても一緒に行ってからにしてくれればよかったのにと思いながら寝ぼけているエミィを起こして村の外れの森に行く。森と言ってもただ気に囲まれた林のような場所で真ん中に小さなさびれた教会があった。もしかしたらそこにいるかもしれないと中に入ってみると案の定汚れたローブを着た包帯少女が立っていた。
「レキ! 演習の獣ってのはどこにいるんだ?」
「お兄さん、演習の前に言わなければいけないことがある。エミィもよく聞いて、大事なことだから」
「何だ急に、注意事項とか何かか?」
演習程度でそこまで大事なことがあるのだろうか? それともこの辺に危ない獣がいるとか・・・・・・
後ろを向いていたレキがこっちに振り向いたとき僕は目を疑った。あの無表情のレキの目に一滴の雫が流れていて一言
「ごめんなさい」
その言葉を聞いた瞬間、僕の目の前は闇に包まれた――
今回からものすごい展開だね
うん、次回からは多分戦いとかのパートになってくるね
それじゃこの辺で!
次回もお楽しみに!




