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十三章 教えてほしいことがあったら手を上げて発言しなさい!

「本音いうとここでしゃべるのめんどくさくなってきた」

 ちょっ! いきなり何言いだすんですか!

「だっていらないじゃんここ、本編の前振りだけでなんか線張ってるわけじゃないし正直いらないじゃん」

 本当に待ってくださいここないと私マジなんですよ! マジで居場所無くなるんですよ!

「大丈夫だよ、お前なら読者の心のなかに居場所があるさ」

 お前は私のなにを知ってんだよ! ちょっといいセリフ言ってこの部分終わらせようとしないでよ、寂しいでしょ

「だから寂しくないってきっと誰かが憶えててくれるって」

 そこだよ、『きっと』ってなんだよ確率ほとんどないだろ!!

「もういいから、ここの部分は続けるか前向きに検討しとくから早く本編いって」

 まだ続くことをしきりに祈っています、本編へどーぞ♪


【十三章 教えてほしいことがあったら手を上げて発言しなさい!】

 この異世界に迷い込んでかなり時間が経った。もうあっちの世界のことはあまり考えずこっちの世界で生きていくように成長している僕は今日も元気な天然少女と包帯巻いた百合少女に振り回される旅をしていた。

「ヘル兄~、そろそろ休憩しない?」

「そうだな、もうかなり歩いたしそろそろ止まってもいいころかな」

「あそこに川がある、水汲んでくるね」

「気をつけてな」

 ちょっと前にヤクザ面の魔族相手に大ゲンカ吹っかけてついでに大怪我してたのに、今はこんな感じで普通に旅してる。これも異世界に早く順応した自分の能力だろうか、でも郷に入っては郷に従えというしやっぱりいつでも三人で楽しめる状況があればいいと思う。なんでこの世界に迷い込んだのか? なんで僕はこんなに早く体術や魔法を身につけられるのか? そんなこといちいち考えてたら全然やってられないし考えないようにしている。

「ふぅー、今日も暑いねー」

「お前も暑いって思ってたのか、いつも涼しい顔で歩いてるのに」

「私だって暑いときは暑いって思うよ、私のことなんだと思ってるの?」

「それにしても部族って名前に反して平和的だよな、この前の時も気絶させて殺してはいなかっただろ?」

「それは私が殺さないだけ、種族自体はかなり残酷で村と村で戦争があった時なんか片方が血の海になるまで続けてるから」

 それはそれで恐過ぎだろ、種族の中でもそんな血で血を洗うような戦争あるのかよ。まったく知識のある生物ってのはどこの世界でも変わらないなぁ。

 でもそんな恐ろしい話をしておきながらエミィはふふっと笑っている。笑えるのか? その話は笑い話で通していいのか?

「同じ種族の中でもまた枝分かれのようにいろんな考え方の人がいる、戦争が起こるのもちょっとした考え方の違いから」

 水を汲んできたレキが話に入ってくる。僕たち人間みたいに同じ種族でもやっぱり少しでも違いってのもあるんだな。

「ちなみに私は猫だけどネズミや犬の部族とは犬猿の仲だよ」

「えっ、そんな違い! 部族ってそういう違いなの!?」

「え? ヘル兄気づいてなかったの、部族は半人半獣で性格とか得意な武器や文化が違うんだよ」

「そ、そんなんだ。じゃあ魔族は?」

「僕たちは外見的は違いはない、得意魔法とか・・・まあ最初は考え方からわかれて今は生まれた町とか村によって変わってる」

「そうか・・・種族全体の性格とかは?」

「争いより話し合いが多い、種族の特性上冷静になることが多いから」

 特性上冷静か・・・・・・でも時々いるんだろうなあ、あんな感じのヤクザ面した話し合いなんて考えてもない落ちこぼれの連中が。

「オラオラァ、裏切り者はどこじゃァァ!」

「困ったもんだな二人とも」

「魔族って冷静なんじゃなかったの?」

「知らない、あんな馬鹿知らない」

 この子は思ったより毒舌だ。でもあんな奴ら相手に言ってることがひどいとか思っているほど僕も情は深くない。さて最近は見てなかったけどこいつらは魔族による暗殺組織『夜』の残党で裏切り者であるレキをずっとストーカーのごとく追いかけてきている。

「いますぐお嬢を渡せ、さもなくば命はないぞ!」

「檻から逃げられたうえに隠れ家ぶっ壊されたやつらが何言ってんだか、うちのかわいい妹は渡さねえぞ!」

「・・・おいなんであいつお嬢を妹って呼んでんだ」

「知るか、バカでロリコンなだけだろう」

 ――いまの発言はかなり心にきた

「だーれがロリコンじゃコラァァァ! 確かにかわいい少女二人と旅してるけど、そうだけどロリコンではないぞォォォォ!」

「うわぁ、ヘル兄さらっと恥ずかしいこと言ってるよ・・・・・・」

「僕は別にお兄さんがロリコンでもいいよー」

「えっ!?」

 エミィとレキが会話をしていたり僕に話しかけているようだけど敵の悲鳴と魔法の打ち合いの音でなにも聞こえなかった。ていうかなにも聞きたくなかった・・・

「炎塊の章・第五項!」

 これはまだ説明していなかったが初心者がよく使う『章』の魔法には魔法特性と難易度別に一項、二項と分けてある。

 一項は指定された座標だけに発動する魔法

 二項は指定座標がかなり広がる広範囲魔法

 三項は範囲は一項と同じで慣れにもよるが複数の場所に発動する魔法

 四項は物体のみに発動できる魔法であり自分の意志による魔法の操作が可能になる、ちなみにこれも慣れによっては三項と組み合わせて複数発動も可能。修業の時にレキが使っていたのもこれにあたる。

 そして五項、これは章の魔法の中で最大の威力を出すもので広範囲に複数発動させる。魔力の消費及び精神力の虚脱が半端ではないので中級の魔族でも滅多に使わないとかなんとか、そんな魔法を力任せに慣れてもないやつが使うと――

「ヘル兄、調子はどう?」

「調子は瀕死~・・・・・・」

 とうぜん魂の抜けかけているようなふらっふらなダメ野郎になる。いくら使えるようになるのが早いといってもまだまだ未熟、魔力はレキの五分の一もないし使える魔法も炎塊の章とちょっとした回復魔法だけ、魔族からしたら下級もいいところだ。まあヤクザ面のあいつらは例外だけど・・・

「あんなに魔力を使うから、水飲んで」

「ありはと~・・・」

「この辺でなにか食べれるものってあるかな?」

「川に魚がいるかもしれない、行ってきて」

「わかった~!」

 エミィが川の方へ走っていく、あいつ魚獲りなんてできるのかと思ったが今の状況じゃ何も言えない、ただ獲ってくることを期待してエミィの背中を見るだけだ。

「魔力は水と同じ」

 不意にレキが喋り始めた。魔法に関することだろうか・・・?

「枯渇するといけない、ありすぎてもいけない、人によって適量に保たれてる。だから使い過ぎると枯れてしまう・・・・・・わかった?」

「わかったようでわかりません先生」

「僕なりにわかりやすい説明をしたけど?」

 レキの感覚はどうにも掴めないところがある。時々なに言ってるのかわからない時もあるしちょっと考えてみたらあーこういうことがいいたいんだなってわかる時もある。でも今の表現はちょっとわかりづらかったかな。

「まあ簡単に言えば一気に使うなってこと」

「ああ、そいうことか・・・」

 それからエミィが全身生臭くなって帰ってくるまで、僕は細くも柔らかく暖かい少女の膝の上にいた。


 ヘル兄、『ロリコン』ってなに?

 知らなくてもいいんだそんなことは! 世の中いろいろあるだろ?

 ロリコンというのはロリータ・コンプレックスの略で幼女・少女への性的嗜好や恋愛感情を持つ者――

 レキも説明しないで! それに僕はロリコンじゃない、ノーマルだ!!

 じゃあ今回はここまで・・・

 次回もお楽しみに~♪

 話を聞いてェェェェェェェ!!!

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