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魔法少女:Record Blue Imagine   作者: 誰何まんじゅう
First:その身体に潜むもの:蒼き慟哭
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対抗手段

『今回現れた怪人がちょっと厄介でね、どうしても追いつけないのよね。近寄れば魔力反応が無くなって見つけようがないの』


「あーなるほどね...察知して直ぐに人間になっている。もしくは()()()()で魔力反応を消せるって訳か。完全に理解したよ、それなら俺が適任って訳だ」


 グリーンアサルトは自身の魔力を隠匿し、行動する事ができる。魔力反応はどこに敵や味方がいるか理解する為に魔力を持つものが誰でも用いる事ができる基本的技能だ。対照的に魔力を隠匿する術を持つものはかなり少ない。怪人、魔法少女共に珍しい魔法である。

 『スパーク』は魔法少女の反応に直ぐに気づき消える怪人であるならば、気配すら察知させずに近寄る必要があると考えてブルーレインはグリーンアサルトに頼み込むことにしたのだ。


『理解が早くて助かるわ。さっそくだけど明日頼んでもいいかしら。放っておくと結構危険だから早めに処理したいの」


「オーケィ。わかってるよ、その代わり俺の街を見張ってくれよ。俺がいない間に街を荒らされるのは許せねぇからな」


『わかってるわよ。19時にはそっちに向かうわ、グリーンもその時間帯にお願い。ゴールドラッシュと合流して行動をお願いね』


「あーはい、先輩ね。お前も含めて最近全然会話してなかったからなぁ...元気か?」


 その言葉を聞いたブルーレインは言葉を詰まらせる。元気と言えば元気だが、元の人格はかなり希薄で死んでいるようなものだ。彼女にどう伝えるべきかと考えていると間髪入れずに質問を重ねてきた。


「...何かあったのか?らしくねぇぞ」


『わかっちゃうかー。まあ、でも明日でバレることだし。うん』


「まさか、死んだのか?いや、でも合流しろっつったしなぁ」


 反応から察するに重大な何かが発生した筈だ。短絡的に死んでしまったのでは無いかと考えたが合流する予定がある為、それは無い。


(そうなると何があった?四肢の一本でも千切れたのか?)



『正解だよ。ゴールドラッシュは死んだ、今のゴールドラッシュは言うならば二代目。願いの力で託されたのよ、別の人間に』


「ッ!マジかよ!そりゃねーよ!あの人が死んじまうなんてよ!」


 激昂し、思わずコンクリートでできた塀を拳でぶち破る。


「あ、やべ。ってそうじゃねーよ。あのゴールドラッシュがやられたって...相当ヤバいぞ。あの人がやられたってことはよぉ、幹部クラスを超えるようなヤバい怪人がいるってことじゃねぇか!」


 ゴールドラッシュはベテランの魔法少女であり、幹部クラスの怪人達を何人も始末してきた。それを殺す事ができる怪人がいるならば、今この場にいる魔法少女全員は一対一で決して勝つことは不可能。エンカウントした時点でゲームオーバーだ。


『...その通り。だから、小さな怪人から対処していってそいつに辿り着かなくちゃいけないの。私もゴールドラッシュも強くなってヤツを倒さなくちゃいけない』

 

 その声色は低く、覚悟の決まったものであった。


「敵討ちって訳か。確かにそいつは確実に仕留めなきゃならねーからな、否定はしねーよ。只、暗い感情には飲み込まれるなよ。ヤツらに付け入る隙を与えるだけだ」


『わかってるわよ、殺したい程憎くても救い上げるのが私たちの仕事。過ちは犯さないわ。絶対に』


「っは!それならいいさ。ま、二代目ってヤツは直接出向いた時に見定めてやるとするか。あーそれと、敵討ちオレも手伝ってやるよ。てめーら二人だけじゃ明らかに危険だしな」


『それはどーも。じゃあ明日よろしく頼むわよ』


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