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21 辛辣はまだまだ止まらない

凍り付いた者たちの中で初めに動き出したのは公爵であった。


「ちょっと、ミラナリア!陛下からほどほどにしておいてくれと言われたんじゃなかったのか?今のは尖っているを追い越して貫通しちゃってるよ。もう少し抑えてくれよ。」


ミラナリアの物言いに公爵は焦り出してしまう。


「何を言っているんですか?言われた通り、ちゃんと抑えたじゃないですか?私が本気を出せばこんな寄生虫たちなんか泣いて逃げ帰るようになってしまいますよ。私に寄生することでしか国を維持できない無能な国王を泣かせないだけましですよ。


あぁ、間違えました。寄生虫には無害なものもいますからね。これでは寄生虫に失礼です、訂正させてください。生きているだけで害しか生み出さないこの国王はそこらへんに落ちている家畜の糞と同レベルですね。


あれ、少し待ってください。そういえば家畜の糞は畑にまくと肥料になるんでした。そう考えると家畜の糞ですら使い道があるのにあなたにはないんですね。この世界に存在しているどんなものでもあなたを表現することは難しそうです。


だって、利点がないものなんてあなた以外にこの世界に存在していないのですから。誇っていいと思いますよ、ある意味すごいことですから。」


ミラナリアの追撃に未だに公爵以外動き出すことが出来ていない。公爵も初めの文言が手加減をしていないと思っていたが後の言葉を聞いた今、本当に手加減をしていたのだとあきれてしまう。


「分かった、分かったよ。もうそれくらいにしておいてくれ、ミラナリアが初めに手加減をしていたというのは分かったから。よくもまぁ、それだけ次から次に悪口が出てくるもんだよ。」


次第にミラナリアが何を言っているのか理解してきた兵士たちが公爵の言葉を聞き、そこじゃねーよと思わずツッコんでしまいそうになる。そうなのだ、問題はそこではなく、一国の国王の前でそこまで盛大に悪口を言っていることを注意しなければならないのだ。


ようやく、メロロ王国側の二人もミラナリアが自分たちに向かって何を言っていたのかを理解し始める。ただでさえ、平民のことを見下している彼らが平民であるミラナリアに良いように言われたのだ。


これで激怒しないわけがない、メロロ国王は顔の血管がちぎれそうなくらい顔を赤くして怒り出すのであった。


「貴様!貴様、貴様!平民の分際で、平民の分際でこの私をコケにしおって!粛清だ!国に連れ帰ったら粛清してやる!すぐには殺さんぞ、時間をかけて貴様が殺してというまで殺さずに痛めつけてやる。せいぜい楽しみにしておくが良い!」


一触即発とはまさにこのことだった。今にもミラナリアに殴りかかりそうな国王とそれを止めようとする宰相である。すでに国王は理性を無くしてしまっているが宰相は違う。ここでサクラ王国側のミラナリアに危害を加えてしまえばサクラ王国に大義を与えることになり、ここにいる兵士たちに何をされるのか分からないのだ。


とはいえ、ここまで言うミラナリアに怒りを覚えない宰相でもないため、射殺しそうな目でにらみつけ、精一杯の抵抗を試みる。そんなギリギリの均衡を保っている二人にミラナリアはさらに油を注ぐ。


よろしければブックマーク登録や↓にある☆☆☆☆☆を★★★★★にしていただければ大変うれしく思います。


また、作者は他の作品も投稿していますので興味がある方はそちらもお願いいたします。

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