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お仕事1

*『颯太視点』

 後日と言っても二日後、彩さんから連絡があり話が着いた。

『ホントにお金取ってもいいのね?』

「はい、よろしくお願いします」

 紬の友達だからと言って、遠慮することはない。

 対等な関係で、俺の実力で、結ちゃんの引退を辞めさせる。

『颯太君、紬のことよく見てるのね』

「え、いや、はい…」

 誤魔化せ…ない。何か言おうとおもったけど、思いつかなかった。

 ……

 …

『ふふ、まさかあんなことしてほしいなんて。 以外だわ~」

「ちょっとそこまでは言ってませんよ」

『でもしてほしいでしょ?』

「……」

『ごめんなさい、冗談よ。 それじゃ納品まで楽しみにしててね』

「はい、よろしくお願いします」

 そんな感じで決まった。

 彩さんのいじりにも困ったもんだ。

 ちょっと膝枕のシーンが台本にあるからってしてほしいわけじゃない。

 いや、してほしくないわけじゃないけど…。

 まぁこれで何とか納品された音声データを編集し、販売。

 それだけじゃ聞く人全員に結ちゃんの素晴らしさ伝わらないかもしれない。

 そうだ…いいこと思いついた。よし、できる限りのことはやらないと。


*『紬視点』

 もうそろそろ寝ないと明日起きれそうにありません。

ーートントン

「はい」

「紬、ちょっとお話があるの」

 お母さん、こんな時間に珍しい。

 でもいたって真面目な雰囲気を感じとった私は眠たいのを我慢してリビングに移動します。

「紬、これなんだけど…」

 この半年程、見慣れた紙束、多分台本でしょう。

「これは? お母さん、もう仕事は無いって」

 別に嫌というわけではないんですけど…、もうそろそろ気持ちの整理も着きそうだったんです。

「そうなのだけどね。 だからこれは紬が読んで、受けるかどうか決めてくれる?」

 最後の仕事も終わり、snsで報告し、お世話になった人達に挨拶して終わりだと思っていました。

 これからは普通の学生で、確かに人の多いところや学校では声を出すのが、自分の声で視線を集めるのが怖いとは思います。

 でも、もう友達を作ろうって決めて、頑張ろうって。

 演技をするのは好きです、話すのも好きです。

 ……元々母の影響で小さい頃からアニメが好きで、養成所やボイトレもしていました。

 それも中学校に入って自信を持てなくなり辞めたんですけど。

 他人に私の声がどう思われるか、学校の裏で何か言われないかと怖く思う今の私でも、小学生で声優に憧れるのは仕方のないことでした。

 どうして声優を辞めるのか、それはアンチの人達のコメントを見ると中学校でのトラウマが私を襲うからです。

 それじゃ見なければいいと思うかもしれません。

 分かってもらえないかもしれませんけど、声をからかわれて生きて来た私は誰かに認めてもらわないと自信が持てませんでした。

ーーでも、もう颯太君がいい声だって言ってくれました。

ーーアンチの人も怖いです。

ーー少しですけど、友達もできました。

 友達が作れるようになるまで自信が持てるようにと初めた声優活動。

 だから今の私はもう、小学校の時の夢に囚われなくてもいい…そう思い込めそうだったんです。

完結まであと少しです、どうかブックマークしていただけると嬉しく思います(*- -)(*_ _)ペコリ

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