テストとセリフ2
「はぁぁー、終わった…」
最後の問題、多分配点の大きい問題まで手が回らなった。
「なぁ、颯太」
「将、テスト出来たの?」
「まぁ、終わったことは気にしないな」
「はぁぁー」
昨日テストに出ないと思って捨てたところ出てたし…、半分は解けたから大丈夫だとは思うけど。
「颯太、いつから稲葉さんのこと名前で呼ぶようになったんだよ」
「え、別に。 ちょっと前から」
改めて言われると恥ずかしくなる。
「僕もびっくりしたよ」
「司も? 先週も呼んでたけど」
「気づかなかなかったよ」
そんなに変かな?
確かに最初は呼ぶたびに紬と二人でちょっと恥ずかくなってたけど、…今更稲葉さんに戻すつもりもないしいいや。
「颯太君どうでした?」
テストが終わって俺ら三人の話が一区切りついた頃。
紬が俺の席まで来てくれた。
手にはカバンを持ってるからそのまま帰るんだろう。
「紬、昨日夜勉強してたんだけど一人じゃ分からないところばっかりでさ」
「勉強って一つ分からないと次もダメですよね」
ちょっと無理してる感もあるけど、頑張ってコミュニケーションしているのがわかる。
いつも話しているときの自然な微笑みじゃない気がする。
「そうそう、昨日できなかったやつがテストにでて…」
「あぁ…」しょぼん
自分のことにように残念そうにしている。
感情がすぐに顔にでるのはいつも通りで…安心した。
「そ、そうだ、もし颯太君がよければ電話しながら勉強しませんか?」
「「「え」」」
「きゅ、急にどうしたの?」
話は終わっても近くにいた将と司とそろってびっくりしてしまった。
「えと、その、本で『電話しながら勉強するのはいい』って…あったので。 どうですか?」うるうる
「俺は嬉しいけど、俺多分足引っ張るけど」
「えと、私はあと暗記するだけなので…その、ドンドン聞いてください!」
「ありがとう、それじゃお願いしようかな」
あれからスマホの某メールアプリも交換したし、晩飯を食べたぐらいで何か送ってみよう。
「はい…」えへ…ほ「あ、それじゃ私帰りますね」
「うん、バイバイ」
「はい!」
紬が帰ったあと、残っていたクラスメイトの視線が刺さる。
「え、颯太。 いつもの間にそこまで?」
「まぁ、颯太君ヒーローだもんね…」
……「むぅぅ、あああぁぁぁ」
端っこの方で中谷さんが机に突っ伏して唸っているけど、テストやばかったのかな?
「あんまり教室でいちゃつくなよ」
「からかうなって、そんなんじゃないから」
*
「もしもし、紬?」
『は、はい』
「どう、今からできる?」
晩飯の後風呂に入って紬にメッセージを送れば十時からならと言われ、ちょうどこの時間に電話をかけた。
『はい、すみません。 今お風呂から出たばっかりで…ふぅぅ』
そう言われればほっこりした空気を感じる。
「ごめんごめん、あとで掛けなおしたほうがいい?」
『いえ、すぐに服着て、準備するので、ちょっと待っててください』
「え、え!」
ミュートにもせず、着替えの音を聞いてしまった俺は紬に声をかけられるまで、一人でバタバタと慌てていた。
平日13時、休日12時に投稿しています。
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