テスト(side稲葉さん)4
「すぅぅはぁぁ…」
ど、どうして昨日はあんなに積極的だったんでしょうか。
…ちょっと、友達の家に行ってみたかった気持ちが暴走しました。
いざ颯太君の家に行くってなって約束の駅まできたんですけど…。
「うぅ」
緊張します。
「稲葉さん」
「こ、こんにちは!」
びっくりして変な声がでてしまいました。
「今日家誰もいないんだけど大丈夫?」
…?、もしかして今日無理になったんでしょうか…
「私は大丈夫ですけど…、お家に行っても大丈夫ですか?」
「それは大丈夫、こっち」
ほぉ。
友達の家に行くのってこんなに緊張するものなんでしょうか?
それともやっぱり颯太君が…ドキドキします。
それよりも気になっていたことがありました。
「腕痛くないんですか?」
「うん、来週にはこれも取れると思うし」
「そうですか」…ほ
電話ではわかりませんでしたけど、後遺症とかの心配はなさそうで安心しました。
「もう少し歩くから」
「はい!」
勉強で教えられることがあるなら、せめて恩を返せたらと思います。
*
「あー、稲葉さん勉強教えるの上手いからまたお願いしてもいい?」
「そう言ってもらえると嬉しいです!」
颯太君の家で勉強を始めてから結構な時間が経ちました。
初めはドキドキして集中できる自信はなかったんですけど、颯太君といると心が落ち着く気がして全然大丈夫でした。
「…ちょっと席外しますね」
「?……あ、うん」
飲み物をもらってトイレに行きたくなったので、お手洗いを借ります。
なんていうか迷ったんですけど、伝わってよかった…ほぉ。
「…」
一人なのに颯太君の家にいるという状況にドキドキする自分がいます。
ホントに颯太君と一緒にいると大丈夫なんですけど…不思議です。
「…」えへ
お手洗いを済ませ、隣にあった洗面台で手を洗っていると……
さっき颯太君が勉強が教えるのが上手いと褒めてくてたのを思い出しました。
今まで学校でも聞かれたことなかったですし、初めて言われました。ニヤケが…。
「すみません」
必死にニヤケを抑えて、普通の顔を装う。
「ううん、大丈夫。 何時ごろ帰る?」
「うーん、そうですね。もう少しいてもいいですか?」
「家は全然何時でも大丈夫」
どうしてかすごく居心地がよくて…門限とかも、遊びに行かないので決まってないのでいいでしょう。
…もう少し居たいです。
「あ、まとめノート作ったんですけど見ますか?」
私の所為で怪我をした手を見て、思い出しました。
まとめやプリントの整理がしづらかったら困るだろうなと昨日の晩に思ったのを思い出しました。
「それはすごく助かる。 ありがとう」
「いえ、こちらこそ昨日は…」
「もういいって、稲葉さんは悪くないからさ」
ノートを出して渡すと大事そうに見初めました。
やっぱり二人でいると心が落ちきます。
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