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稲葉さんの秘密3

「あれでよかったのかな…」

 俺的には自分のミスを陥れようとしている奴がいることを証明したいとは思う。

 でも…実際にその立場に立たされた時、本当に証明できるかもわからないし…、信じてもらえるかもわからない。

 カフェから帰った俺は今自室のPCで今朝の結ちゃんのsnsの炎上した原因を探している。

「これ…」

 多分俺が今朝見落としていたコメントと音声ファイル。

 結ちゃんが炎上した原因は…声優として仕事を受けた後、いつも通り収録を行って納品をした。

 同人や、個人の声優ではアニメの声優とは違って自分で撮り納品することが多い。

 そのデータにノイズを乗せられ、依頼者が公開、その時に対応が悪かったとか、ノイズを取って作品にするのに手間がかかった…と嘘だとすると相当ひどいことが書かれていた。

「ん…? 聞いたことある気がする」

 コメントについていた音声ファイルを再生するとザ~というわかり安いノイズと共に落ち着く声が聞こえて来た。

「あった」

 しっかりと俺も買っていた音声作品だった。

 まぁ結ちゃんの出演作は全部買ってるし、当たり前だけど。

 売っている作品の方は綺麗な音でベッドに横になって聞いていると寝てしまい…zz…おッと。

 この作品では母性を感じるいい声、すごい演技だと思う。

「全然売れてないし、嫌がらせだと思うけど…」

 俺自身、音声作品を好きになって半年だし、そこまで詳しいわけじゃないけど…結ちゃんを信じたい。

…部屋にあった台本。

…結ちゃんがsnsで前にトラブルがあった時、確か元気がなかったこと。

 もし…稲葉さんがそうなら、俺はsnsの炎上を自分で止めろって言ったってことになる。

 それはきっと逆効果になる…。

 ……

 …

 どうすればいいか、また答えがでないまま寝てしまった。

 朝起きてすぐ、結ちゃんのsns確認すると…

『結:こちらのファイルが納品させていただいたものです』

 添付の音声ファイルと共に、反論していた。時間は昨日の十二時を少し過ぎた頃、俺が寝てすぐのことだった。

 いつかみたいに『予感は嫌な時ほどあたる』。

 反論されたことにむきになった依頼者が反論、多分引っ込みもつかないだろう。

 さらにそこに、そのファイルからノイズを取ったという、編集者も入ってきてさらにトラブっていた。

 俺は朝から血の気が引く思いだ、そこからさらに結ちゃんが説明するも…さらに燃える結果となった。

「誤魔化すな…、声がきらい…ってなにも知らないで」

 俺もこの人達を何も知らない、でも話を把握しているわけでは無さそうな心ない発言が多いように思えた。

 俺が誰を攻めようと、この状況を作りだした結ちゃんを、稲葉さんの背中を押したのは俺だという事実は変わらない。

ーー何とかしないと…、俺は飛んでもないことを軽はずみに言ってしまったのかもしれない。

 ここ最近冴えない顔をしていた稲葉さんはこの炎上、トラブルのことで悩んでいた。

 どう対応していいかわからない中、俺に相談してくれたのだとすると……もっとよく考えて話せばよかった。

 あの時もっとよく考えていれば、こんなことにはならなかったかもしれない。

 自分の仕事を認めてもらった方がいいという子供みたいな考えしか持っていなかった。

ーーそんな考えがグルグルと頭を回っていた。

今月中には完結すると思います。

最近文字数減っててごめんなさい、もうすぐ戻ると思います(*- -)(*_ _)ペコリ


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