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カフェ2

「そうだ…そ、そんなことよりコーヒー美味しいですか?」

 稲葉さんのアーンにしてもらい、お互いに気まずい空気。

「お、おいしい。 稲葉さんは?」

「はい、私も美味しいです…」

「「…」」

 やっぱり気まずかった。

 稲葉さんは友達としての感覚を強く持っているようだけど、俺はやっぱり意識してしまう。

 これが人に良く気がまわる稲葉さんに伝わると時々、こういう空気にってしまう。

「そうだ、この間貸してくれた本、返すよ。 ありがとう」

「明日にでも続き持ってきますね」

 今日一日カバンに入っていた本を返し、本の話題に入る。

 初めて稲葉さんの家に行った時、本を借りてからちょくちょく借りるようになっていた。

 と言っても続きを貸してもらってる感じだけど。

「この巻は…あぁ、迷路の回ですか」

「そうそう! それがさ…」

 好きなものの会話になるとさっきまでのことを忘れて話せる。

 やっぱり同じ趣味の人と話せるのは楽しい。

 ……

 …

「まだ時間は大丈夫?」

 もう日も沈み、晩飯の時間が近い時刻になった。

「話し過ぎました」

「お母さんからは?」

「えと…ここに後二十分ほどでくるそうです。 柏木君は時間、大丈夫ですか?」

「俺はまだ大丈夫。 もう少し話したら出ようよ」

「…」コクコク

「今日はありがとうございました。 助けていただいて」

「助けるって」

「私、何されるか怖くて…」

「え?」

「…」??

 告白される状況で、何されるって断ったら襲われるとか思ったのかな?

「…もしかして稲葉さん、武田が何を言いたかったのかわからないの?」

「…はい、声のことで何か文句を言われるのかと」

 言うべきだろうか?

 あそこまであからさまでもトラウマがあると耳をふさいでしまうのかもしれない。

「あれは告白の呼び出しで…」

 俺の口から言われたんじゃ浮かばれないと思ったけど、あれで全く伝わらないのも可哀そうに思えてしまった。

「コクハク?」…???

「そうだよ」

「私が、ですか?」……はわぁあ

 少し時間をかけて理解したようだ。顔が真っ赤に染まって震えている。

「私そういうのわからなくて…」

「まぁ仕方ないかな? …もし話を聞いていたらなんて答えたの?」

 正直これは俺が気になっていること。

 稲葉さんが声を発するまでの時間がいつもより長く感じた、

「嬉しいです」

「…」

 はっきりと稲葉さんのことをどう思っているかわからないけど、すごく嫌な気持ちになった。

「…でも、話したことがないので。 お友達からです」

「ほ…」

「あ、ごめんなさい。 私調子に乗ってますよね…」

 明るかった表情に少し影が差している。

 安心で漏れた声が笑ったように聞こえてしまったかもしれない。

 それならやばい、そんなつもりじゃなかった。

「そんなことないって、本当に髪も似合ってて可愛いし…自信持っても…あ」

「はぅ」…ぷるぷる

 お互いやってしまったことをフォローしようとして、決まづくなることが多い。

 今回も恥ずかしいことを言ってしまった。

ーー「二人ともそんなに顔を真っ赤にしてどうしたの?」

「「ひぇ」」!!

 二人してびっくりした。見ると稲葉さんのお母さんが来ていた。

「お母さん!」

「予想より早く職場を出られたから。 柏木君、ありがとう、一緒にいてくれて」

「いえ、俺から誘ったので」

「へぇ~、それでそんなに顔を真っ赤にしてどうしたの?」

「いや、お母さんなんでも無いよ」

「そんな表情で言われてもバレバレ。 まぁいいわ」

 楽しそうに稲葉さんをからかっている。

「柏木君、こんな時間までごめんなさい」

「いえ、俺も楽しかったですから」

「そう、なら支払いは任せてね」

「そんな悪いです」

「気にしないで」

 最近学校に内緒でバイトを始めて、少し財布が潤っている。

 まぁ音声作品を買う数が増えただけかもしれないけど…。

「なら、またこの子と遊びに行ってその時に奢って上げてくれる?」

「任せてください、…御馳走様です」

 結構好き勝手に頼んで話していたので悪い、けどそういってくれるならお言葉に甘えよう。

 それに稲葉さんとまた遊ぶこともあるだろうし。

 ……

 …

 お手洗いや会計を済ませ、外に出る。

「柏木君、家まで送っていくわ」

「いえ、電車ですぐなので」

「そう?」

 駅前だからすぐに電車に乗れるし、奢ってもらって悪い。

「じゃぁね、稲葉さん。 また明日」

「はい! 柏木君、ありがとうございました」

「またね柏木君」

 小さく手を振る稲葉さんに手を振り返し、お母さんに軽く会釈して帰路についた。

誤字報告してくださった方、ありがとうございます。


おかげで直すことができました、まだまだ未熟ですがどうぞよろしくお願いします(*- -)(*_ _)ペコリ

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