カフェ
この前稲葉さんの家に行った時、将と司が来ていた場所が今から行くカフェだった。
だから行ってみたかったってのもあるし、良かったと言っていたから二人で行くのも大丈夫だと思って選んだ。
「私もあそこ気になってたんです。 だから一緒に行ってくれる人が居て嬉しいです」
こんな純粋な笑顔をしてくれるなら勇気を出して誘ってよかった。
「そういえばお母さんは何時に帰ってくるの?」
「夕方ごろだとはおもうんですけど…」
「まぁ、カフェだし時間までゆっくりしようよ」
カフェとかあんまり行ったことないけど、コーヒー好きだし大丈夫だよね?
「ありがとうございます」♪
いつもよりテンションが高そうに見える。
「人は並んでなさそう」
「…」コクコク
駅までは近いので歩いてるとすぐについた。
幸いにも混んでいないようだ。
「まぁ、中途半端な時間だし、多い方かも」
店の中に入ると三分の一の席が埋まっているぐらいですぐに店の人が来た。
「こちらの席をどうぞ」
案内された席に向かい合うようにして座ると…
「どうも」ペコ
稲葉さん前から学校の外ではどうしているのか気になってたけど…
「稲葉さんって外では普通に話すんだ」
「はい…、学校ではずっと関わるじゃないですか、だから怖くなるんです」
なるほど、あとの関係を気にして話したくなかったんだ。
「そういえばテストどうだった?」
「そこそこよかったです」
少しドやってる稲葉さん、初めてみたけどギャップがあっていいと思う。
つい先日テストの順位が出されて俺は中の下だった。
「そっか、授業中とか真面目だもんね」
「柏木君はどうでした?」
やっぱり会話の流れもおかしくないし、話しているときも楽しそうに見える。
「俺は真ん中ぐらい、サボっちゃった」
「ふふ、サボってそれならすごいです」
皮肉にも聞こえるセリフもこの稲葉さんの表情を見たら絶対にそうは思えないと思う。
「柏木君、何注文します?」♪
稲葉さんの方に向けたメニューを二人で見る。
「コーヒーで」
「普通のですか? あ、ここ『店長のおすすめ』もありますよ♪」
首が左右に振れて今にも踊り出しそうだ。
「じゃぁそれにしようかな」
「私は…う~ん、キャラメルマキアートにします」
「そんなのもあるんだ」
「おいしそうですよね」♪♪
メニューも充実しているし、木とかの演出もいいし。
結構人に勧められる店だと思う。
「雰囲気も結構いいし」
「柏木君パフェもありますよ。あ、パンケーキもいいです…」
稲葉さんは小声で悩んでいるけどこの距離だと普通に聞こえてくる。
学校終わりの時間、昼飯から結構立ってるし、俺もお腹もすいた。
「俺がパンケーキ頼むから食べる?」
「いいんですか? じゃぁ私のも食べてください、すみませ~ん」
「え」
俺はパンケーキなら分けやすいからと思ったんだけど…パフェっていいの?
放心している間に店の人を呼んでしまった。
「これと、これと……」
稲葉さんがハキハキと話す姿を見るのは新鮮で、やっぱり可愛い声だと思う。
それに声の出しかたも綺麗な気がする。
しっかりとお腹から出ているというか…この間の台本と関係しているのかな?
「ごめん注文任せて」
「いえ…そのパンケーキありがとうございます。 気を使わせて」もじもじ
「俺もお腹すいてたし」
それから少し話して時間が立ったころ、店の人が頼んだ商品を持ってきてくれた。
「わぁ~」
初めは目も合わず、 声も聴いたことがなかった状態から仲良くなると表情豊かで可愛い。
「半分食べれる?」
手を付ける前に切ってさらに分けるために、量を聞く。
晩飯が食べれないと怒られるし、あんまりいらない。
「えと…自信ないです」
食べたい気持ちは伝わってくる。
「じゃぁこれぐらい?」
「その…はい、ありがとうございます」
分けた後は手を合わせて食べ始める。
「ん~、冷たくておいしいです」
パフェを食べてご満悦の様子。
「柏木君もいります?」
「え!」
嬉しそうな様子を見ていると勘違いされてしまった。
「あ~ん」
やばし! いいの?!
どんどん口に近づいてくる、そのスプーンに口はあらがうことなく勝手に開いていく…
「はむ、ありがとう…」
ハズ、女の子にアーンをしてもらうなんて。
心臓が…。
「あ、その私!」キョロキョロ
今更気づくなら気づかないほうがよかったと思える。
顔を真っ赤にして動揺を露わにしていて、恥ずかしいのが余計に恥ずかしくなってしまった。
でもいつもやってから気づく、いつも通りの稲葉さんだ。
明日、稲葉さん視点を挟みます。
平日14時、土日12時に投稿するので是非、ブックマークをおねがいします(*- -)(*_ _)ペコリ




