表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/66

友達4

 部屋の本棚にある本を順番に見せてもらう。

「へー、こういうのも読むんだ」

「はい、お母さんのもあるんですけど」

 男子向けのファンタジー小説や漫画が並んでいてびっくりした。

 今までは恋愛や話題になった本の話をしてきた、意外にも他も趣味が合いそうだ。

「あー、それは私のです、そっちはお母さんの声優の時に買ったやつで…」

「オーディションって声優の?」

「はい、キャラづくりのためらしいですけど、私も読みましたよ」

「誰が一番好き?」

 十年ぐらい前に流行って今も連載している本だった、アニメ化もしてるし人気の作品だ。

 俺も最新巻まで持っている。

「私はあの…妹ちゃんが好きです」

「可愛いよね、俺はやっぱヒロインかなー」

 以外にもこういう系に興味があるんだ、男子しか読まないと思ってた。

「ってあれ、じゃあお母さんこれに出てるの?」

「はい。まぁ三話に出てきた問題児の子ですぐに出番は終わるんですけど」

「…あ~」

 数年前に見たアニメだから思い出すのに時間がかかったけど、確かに言われればそうかもしれない。

 演技も入ると地声ではわからない声優もいるし、多分そうなんだと思う。

 親が声優ってどんな気分なんだろ。

 もう少し聞きたいけど、稲葉さんは次の本棚に移動してしまったし、まぁお母さんのことあんまり聞かれても面白くないか。

「あ、こっちの棚は漫画なんだ」

「はい」

「へー、こっちはハードカバーなんだ」

「それはほとんどお母さんのです、高いので私には」

「わかる、高いよね」

 広い部屋だと言っても、一室を本棚とコピー機で使っているしすぐに一周してしまった。

 それでもすごい数の本で普通の家の何倍もある、家の人がこういうのを好きなのは羨ましい。

「そういえば最近の本は?」

 学校で話してるような本はなかったと思うけど…

「最近のは私の部屋です。 読まなくなったらこっちに持ってくるので」

「確かに、ずっと置いてると邪魔になるけど、捨てたくないよね」

「…」コク

 稲葉さんは先導するようにお茶ののったお盆を持ち、ドアを開け移動し始めた。

 ドアを開けるとお母さんが包丁で何かを切る音がした。

 何の迷いもなく、稲葉さんは歩いていく。

 いや、自分の家だし当たり前だけど、そうじゃなくて女の子の部屋ってそんなに簡単に入っていいの?

「どうぞ…」

 ここまでも二人きりで心臓を抑えるのに苦労したのに…破裂とかしそうで怖い。

「はいってもいいの?」

「…」コク

 二重で確認を取らないと足が動かない、が頑張って一歩踏み出す。

 一歩部屋に入ると空気が変わり、いつも稲葉さんの近くにいると感じる落ち着く甘い匂いが部屋中に広がっていて、やばい。

「…ん」…!

 俺に貸してくれる予定だった本が見つかったようだ。

「ありました」

「ありがとう」

 俺は一歩入った位置から緊張で動けてない。

 稲葉さんの部屋は学習机、ベッド、本棚、机の一般的な物だけど、どれも女の子を感じるカラフルで可愛い感じの家具で…。

 絨毯も可愛く、クッションや人形も多い、清潔感のある部屋だった。

「…」?

 動かない俺に疑問を持ったようだ。

 俺が突っ立ている間に部屋にあるローテーブルについてしまった。

「稲葉さん、部屋可愛いね」

「…ぁ」キョロキョロ

 誤魔化しで言ったとはいえ本音だ。

「ど、どうぞ」

 気を取り直した様子で手で座るように促してくれる。

「ありがとう」

「「…」」

 向き合った状態で数秒見つめ合って、お互い話すタイミングが掴めない。

ーーコンコン

 その時、ちょうどお母さんが来た。

 この空気を断ち切るように入ってきてくれたお母さんに感謝だ。

「はいお菓子、これしかなくてごめんね」

「ありがとうございます」

「部屋に移動しててびっくりしたわ。 二人は何してるの?」

「えと…」

「はぁ…時間があるなら漫画とか読んで帰ったら?」

「…」コクコク

 察した様子でアドバイスして、部屋から出て行った。

「何か読みますか?」

 特にすることも思いつかないし、折角だからお言葉に甘えよう。

「稲葉さんのおすすめで」

 色々なジャンルを読んでいるようだけど、一番好きな作品に興味が沸いた。

「私ですか…んー、あ! 取ってきますね」

「え、待って…」

 少し考えた後、立ち上がって多分さっきの部屋に取りに行ってくれた。

 俺の中ではいくつか提案してもらって選ぶと思っていた…

「部屋に一人残された…」

 取りに行ってくれるところはすごいと思うけど…

 信頼してくれてる?のかもしれないけど、女の子の部屋に男一人で残すことに抵抗とかないのかな?

 一人が落ち着かなくて、周りを見渡す。

「?」

 学習机についている小さい本棚にホッチキス止めされた大量の紙束が並んでいた。

 それだけなら学校で配られたプリントだと思う、でも…

「あれって…結ちゃんのデビュー作?…だよね」

 一番端の束、一つだけこっちに向いた紙束の表紙、そこに見える題名のような文字で書かれていた文字。

 俺が声優の結ちゃんを知ったきっかけである作品の題名だ。

 気になる。

 でも…男一人部屋に残して、戻ってきたら机を漁られてたりしたら…ダメだ。

「ぅぅん」

 気になる。

 いや、ダメだ。

……ーー気が付けば俺の手と足は勝手に動いていた。

私事ですが忙しく、一話あたりの文字数を減らすかもしれません(*- -)(*_ _)ペコリ

それでも毎日投稿するので是非ブックマークお願いします。


……書き溜めがないんですよ(´・ω・`)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ