錬金術師と魔物使いに、俺はなる!
マーク・ハミルスは思っていた。このまま魔法戦士を続けていても、魔法も上達せず、剣術も上達しないまま、それならばいっそのこと転職してみるのも悪くないと思い始めていた。
魔物使い、そして錬金術師を目指すことにした。そしてこの世界では、プレイヤーの気分次第で、簡単に転職ができるということのようだ。
魔物使いになると、まず倒した魔物を仲間にできるという利点がある。
まあ、これは魔物使いだから当然だとしても、それからもう一つは、ムチを装備できるという利点。
魔物使いがムチを使える、要するに魔物たちをムチでビシビシたたいて、こき使うということ。
皮のムチ×魔物使いの証明書の写し=魔物使いのムチ
これで魔物使いの一番の武器である魔物使いのムチが完成した。
さっそくそのムチを振るってみた。
ビシッ!バシッ!
音の響きも実にいい。これを使って魔物を倒せば、その魔物を仲間にできるという。
魔物使いのムチにしかない、特殊な効力によって倒した魔物の心を改心させ、仲間になりたいという願望を植えつけるそうだ。
ただし、魔物使いのムチ以外の武器では仲間にはできないという制約もある。
マーク「なるほどな、魔物使いのムチ以外の武器では、この効力は無いようだ。
どういうあれだか知らないが、すごい効力だな。」
それに、帝国兵などは、まず間違いなく仲間にはできない。
あまりにも凶悪すぎて、魔物使いのムチの効力すら受け付けないような、そんなヤツもいるようだ。
マーク「そういうヤツらは、根っからの凶悪な心根なんだろうな。
初めから血も涙も無いというような。」
そんな中で、商人ハンは、ある話を伝えたいと言ってきた。
ハン「突然ですが、私、商人ハンは、世界的な旅の行商人、テラ・コクメイに倣い、世界中を旅することを考えております。
ですが、今この世界には神聖ベルザハーク・アクダム帝国の脅威が迫りつつあります。
したがって、私の夢である世界漫遊旅行が実現するのは、神聖ベルザハーク・アクダム帝国との戦いを終えてからになります。」
突然、このようなことを言ってきた。
どうやら俺ら7人で行動を共にし、寝食を共にしているうちに、他の仲間たちにも次なる目標というか、夢が芽生えてきたような感じとなっていた。




