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Eternal chair  作者: Mik!nA
7/16

gate

――13会議



帝国〈サンハーフ〉

ここはこの世界の秩序と平和を守る大きな組織

王をはじめ国をひとつにまとめている

元々ひとつの町に過ぎなかった

ただある事をきっかけで急速に発展し始めたのだ

そうある王によって…


城下町〈ナバラルーフ〉

下町であり王宮から1番近い町である質屋もたくさんありにぎやかな日がないくらい溢れかえっている

居酒屋「ピノ」の看板にて3人の()()が酒を飲みながらミーティングをしていた


「あー今日は王様のところに行く日だっけ?」


背の小さい悪魔(イーヴィル)が嫌げに聞いた

その質問に我こそはと素早く反応するもう1人の悪魔(イーヴィル)


「そうだぞ!カイラム!念願のボーナスっていうか階級が上がるとかかな?まぁでももし上がるとしてもみんなとだな!」


「それはないでしょう、なんせうちらは王の直属の騎士なんだからこれ以上上がったらなにになるってのウヴァラ?」


メガネをかけたほっそりとした悪魔(イーヴィル)はグラスに入っているワインを傾けた

カイラムとウヴァラは目を丸くして見つめあった

そしてケラケラ笑いだした


「そりゃそうだなぁ!ビフロス!じゃあなんで呼ばれてんだろー」


呆れたかのようにため息を付けながらビフロスは言った


「この間あんたの部下のあー名前なっだったっけえーっと忘れた」


「カイラム知ってるよ!ルーファンっていう子だよ」


「そうそうその子がね任務に失敗したじゃない?それで連帯責任でうちら怒られるんじゃないかってちょっと考えてね…」


すると怒涛の雄叫びが居酒屋をぶち壊した

たちまち周りの客が困惑してその場から立ち去る


「あーーーーーーーー!思い出した!うわぁああああああああああああああああああああああああああああああ!やっちった!

ごめんさないごめんさいごめんさーーーーーーい」


男の熱い男泣きを昼間から浴びせられたカイラムとビフロスは

顔を見合わせて微笑した


「ちょっと!困るんですけど?うち壊されちゃ商売やってけねぇんだ〜勘弁してくれよはい弁償してね?」


ここのウェイターでかつ娘であろう悪魔(イーヴィル)が口を尖らせて来た

突然来た客に住まいと職業をぶんどられてしまえば怒らない悪魔もいない


「ごめんね!おねぇさん!これでゆるして!」


カイラムは壊れた居酒屋をくるりと見て指をパチンと鳴らした

するとたちまち窓ガラス、壁、照明、倉庫も()()()()元通りになった


「ひゃあ〜これはこれは天下の王の直属の精鋭部隊〈黒い太陽(ソールニージァ)〉!! ビフロス様とその御一行でしたか失敬失敬」


「いえいえこちらこそ大事なお店を壊すようなまねをしてしまい申し訳ありません以後こいつにはキツく叱っておきますので」


「痛い痛い!ビフロスさんわかりました!ちと手をどけてってああああああ!」


ピシッと亀裂の音が聞こえて急に止めた

全くこいつといると余計疲れると冷や汗をかきはじめるビフロス


「それでルーファンは今どうしているの?」


カイラムが話題を変えた

涙目でやっと掴まれてた耳を見ると大きく腫れていたので落ち込むウヴァルこれも自業自得だと胸に刻んだ


「ルーファンね…あいつはこの間の任務で泣きながら帰ってきたもんだからさ、可哀想で許しちゃってそんでまたリベンジしたいってだからまた行かせたよ」


「とんだお人好しね」


「いや〜頑張ってもよ?結果がダメなら報われないってすげぇ悲しい話じゃん…だからさ1度の失敗で全て決めないってのが俺流の

教えってもんよ」


「甘いね〜ウヴァラちんは」


「にしても言い訳というかこれだけは聞きてくださいって言われて聞いた話なんだけどさ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()とルーファンは言うのだよ、あれれ?いつものルーファンならミスもしないし優秀な俺の部下だよ、なのにだ」


続けるウヴァラの熱い語りを片手でビフロスは抑えた


()()()()()()()()()()()()()()()をやったか()()()()()()()()()()()()()()()()()()()かね」


「たしかルーファンのミッションは侵入者の捕獲だったっけ?」


カイラムが記憶を探りながら述べた

思い出す身体の動きが毎度毎度可愛くて愛くるしい

その質問にうむと頷くウヴァル


「場所は捕食森(プレデターフォレスト)の中、通報があったんだよそんで丁度俺出らんなくて代わりにルーファンが行ってくれたんだ」


捕食森(プレデターフォレスト)に侵入者?そんな情報うちらには来てへんで、なぁカイラム?」


「うん!今初めて聞いた!場所まで聞いてないからはじめましてこんにちはだよ!」


「調査報告もまだだし…ルーファンなにを隠しているんだ?」


酒を飲み始めてからあっという間に夕方を過ぎていた

氷が溶け酒を薄めた味は濃いめの酒を程よくささせた

疑問に疑問が呼ぶ今回の事件はこの酒の様にあまりにおいしい味では、ないとウヴァラは思い店を後にした



――14自動ドア



「アノン!アノンってば!」


急ぎ足で駆け寄ってきたのはリベアだった

先程まで馬鹿やってたのとは違い真剣な眼差しだった

アノンは止まらすスタスタとオフィスの机に向かう

たまらず廊下で腕を掴まれてた止まってしまった


「なんだよ…」


「アノンなにか隠してない?言ったよね?私たちの掟!隠し事は無しだって!」


「別になんもねぇよ…」


明らかに先程との様子が違うのがリベアにはわかった

普段のアノンでなく深刻そうな顔を見たのははじめてだった


「じゃあどうして天の()()()の話を聞いた後逃げたの?」


「逃げてない!俺は…逃げてないっ!」


掴んだ腕を振り払い行ってしまった

アノンのセリフ「逃げてない!」が脳裏に焼き付いて離れなくなっていた

やっぱりなにか隠してるじゃん、私のこと少しは頼ってよ…


「…ばか」


その頃オフィス休憩室にて謎の討論会が繰り広げられたなんてこの2人は知る由もなかった…



プルルルル!プルルルル!


オフィス中に電話の着信音のようなものが鳴り響いた

その電話は黒い黒電話であり少しこの空間では浮かれた存在であった

カタカタと重い受話器が揺れている

いち早く取ったのはリベアだった


「もしもし …はい …はい わかりました」


会話が終わり受話器を置こうとした時扉が勢いよく開いた

出てきたのば天とベレトル副隊長だった

音に駆けつけてきたのか息を切らしていた


「鳴ったのか!?その電話から…」


恐る恐るベレトルが聞いた

額にはシャワーにでも浴びてきたのかのような汗がへばりついていた


「ええ 出動よベレトル副隊長、アノンを連れてきて」


「え?そっちに行ったんじゃなかったのか?」


「アノン…あいつ私になにか隠してる…聞いたんだけどなにも言わなくて…それでちょっと問い詰めたらどっか行っちゃって…」


「そうか…ならよし!」


ポンとベレトルは天の肩を叩いた

優しくやったつもりだったが天には痛かった

天は久々のセリフで声が出なかった

まるでコミュ障のようだった実際そうであるが


「お前ちょっとアノンを探してくれ」


「え、?」


「探してきてくれるの?ありがとう!」


パァっとさっきまで落ち込んでいるようで暗い顔していたリベアの顔とは思えないなんとも幸せそうな表情がそこにあった

天はまだ返事をしていない


「たしかあいつと契約してたわよね?すぐ見つかるじゃない!

さすがだわベレトル副隊長!」


「そうだったなぁ!さすが俺!適正だってことも知ってたしなんせ俺の力になりたいって言ってたしなぁ」


おいおい話に尾ひれ付けすぎどころが丁度いいところに適正がいたからってなんか扱い酷くない?これじゃなんかパシリにされてるみたいじゃん!?だいたいどっか行ったのってリベアのせいだろ、お前探せよ!ベレトル副隊長に関しては嘘だからね!そんなこと一言も言ってないしましてや力になんてならねぇよ!せいぜいドラえもんにでも頼んでひみつ道具貸してもらえや!!

という渾身の怒りを天は喉仏ギリギリで飲み込んだ


「わかった…探すよ」


2人は天の承諾を待っていたかのように喜んだ

まるでめんどくさいのは他人に押し付ければいいやー

案外俺らよりアノンは人間(こいつ)が探してくれるの待ってんじゃね?など思っているような気がした


「じゃあ俺たちは通報があったからそっちへ行ってくるからあとはよろしくっす」


「そんなに時間かからないと思うから頼んだわ」


2人は自動ドアのセンサーに当たりそうで当たらずに現場へ急行したのであった そして戻ってきた


「あくまでも俺はめんどくさいから他人に押し付けれいいやーなんて思ってないからね?」


「私も案外人間(こいつ)が探してくれるのアノンが待ってんじゃね?なんて思ったてもないから」


そう言い残してまた自動ドアスレスレで出て行った

天はオフィスに1人になった

ゆっくり深く深呼吸する

すぅーはぁーすぅーはぁー

心を無にし煩悩を払うこればっかしは日頃の行いは関係なしと断言した

そして覚悟を決める 男 黒谷天は叫ぶ


「せめて自動ドア当たれよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁ!」


彼の精一杯のいたたまれない思いが込められた瞬間だった

天が心の中で思ってたセリフを1字1句違わずに答えるなんてむしろ確率なんてレベルではないもう俺は心を悪魔(あいつら)に読まれているのではないかと疑ってしまう


へーっきし! へぶし!


いやいやそんな能力をもっているなら初めから使うではないか

天は席を立ちくるりと見渡す

監視カメラなんてあったらどうしよう結構恥ずかしいことしたぞ俺は

しかしやまびこのように自分の声がかえってくる筈もなく叫びもオフィスの壁に吸収され消えた

天は顎に手を当て考えたあいつはどこへ行くのだろうと

するとウィーンとドアがあいた


「自動ドアがなんだって?」


そこには荷物いっぱいもったアノンが立っていた

袋にはフルーツやお菓子、肉など食料品が入っていた


「え?聞いてたの?」


「いや何となく大きい声が聞こえたからさ、まぁいいや腹減ってるだろ?飯食おうぜ!な!」


オフィスのテーブルにドカッと大量の荷物を置いた

天はその時聞こえた

アノンが結構恥ずかしい叫びを聞いていない事に

俺の腹が鳴っている事に

ぐーっていう可愛らしくも図太い音がオフィス中に広がったのを



せめて感想書いてよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁぉぉぉ

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