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冒険はまだ続くよっ
29―――思い出
前回のEternalchairの3つの出来事!
1つ!風変わりな町で「力祭り」が開催される!
2つ!会場にいたモブ悪魔たちを操るビブロスにアムアスが立ち向かった!
3つ!アムアスの運命、演奏が炸裂し、ビブロスを追い詰めた!
「さぁ君の罪を数えようか。」
ビブロスはあの頃を思い出した。小さい頃、お父さんとお母さんとお兄ちゃんがいて、家族みんなでご飯を食べた時の思い出だ。お母さんの得意料理の変化するりんごをふんだんに使った肉じゃがをお兄ちゃんが好きすぎて家族全部の分食べちゃったっけ。
「お父さん…お母さん…お兄ちゃん…!」
ビブロスの幸せな過去の記憶をアムアスは観察していた。泣きじゃくっている様子をまじまじと見つめてはその様子に合わせメロディを変えた。すると他の記憶も蘇り相手を次第に戦闘不能にするのだ。
「…!なんだこれは…」
先程まであった幸せな情景はどこにもなくビブロスの中に映るものはそれは、地獄だった。当たり一辺血だらけで何人か悪魔が倒れていた。包丁を握りしめ、俯きながら不敵に笑うなにかがそこにいた。恐らくそいつが犯人なのだろう。しかしどうして、こんな情景が?とアムアスは思った。能力では発動しない領域まで行っていた。
「ふふっ…ふふふっ…あーっはっはっはぁ!そうだ、思い出した。もう1つ私の楽しかった記憶が!」
包丁を握りしめたいたのはビブロス自身で、家族を皆殺しにしていたのだ。お父さんは目をくり抜かれていて、お母さんは手首を切り落とされていて、お兄さんに関しては内蔵がほとんど切り出されていて、床に転がっていた。
「ッ!これは!不味いことになってしまった。ひひ
奴は少し変な敵かと思っていたが、かなりイカれた野郎だったってことか!」
「そうよ…私は15の時、ある人に言われたんだ…「家族を殺せば君は幸せになれる」って私は十分幸せだったの…でもそんな悪魔の囁きに乗ってしまった。でもッ!正解だったのよ!家族を殺して!とても気持ちいいと感じた!鋭い刃物を突きつけられ怯える表情!刺した時に感じる鮮血の生臭い匂い!私はこれを運命だと思った!」
「でも君は!君の大切なものを自分の手で壊してしまったッ!もう家族には会えない!どう考えても幸せであらわけないじゃあないか!」
「いつでも会えるのよ…ここにいるもの。」
といい取り出した巾着袋からでてきたものは眼球と右手首と心臓だった。どれもホルマリン漬けにされており、1つの瓶の中に入っていた。
「君はやっていることが悪だと思わないのかッ!人を殺して、その上家族の身体の一部を常に持っているッ!どう考えても、普通ではないッ!」
「では、貴方に質問する。普通ってなに? 周りがしていることを当たり前のようにすることが普通?ルールブックに書かれてないことをやったらそれはもう普通じゃない?確かに、このようなことを周りはやっては居ないだろう。しかし、普通の強要は個人的意見の崩壊が始まるってことを覚えておくのね…!」
ビブロスが手を伸ばすと背中からどす黒い無数の手がアムアスを掴んだ。手首、足首、首とガッチリ捕まれて身動きが取れない。
「話せッ!僕を操る気かい?ひひ、やめたほうがいいよ。」
「操作」
ッンーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「久しぶりに気持ちよくなっちゃった…。あの子には感謝しなきゃね…?アムアス」
「……はい。ビブロス様。」
30―――人影
ブオオオオン!
荒野を走り抜ける1つのマシンが乾燥した空気を切り裂く音を天は聞いていた。アムアスの気を頼りにバイクを走り出してはいるがどうも反応が鈍く迷っていた。
「…アノン?俺は一体?」
あの戦いから数時間後、天はやっと目覚めた。あの赤い悪魔との戦いで物凄いダメージを受け、瀕死の状態だった。あの場にアノンが来なかったと思うと死を天は悟った。
「おお!起きたか!!!!!!!やった!死んでない!よし!待ってろよ!いま、アムアスのところに向かってるから怪我は治るからな!安心しろよ!!!」
「アノンの声が久しぶりすぎてなのか、ただ元気がいいだけなのかわからないけれど、俺は平気だよ。あとうるさい。」
「平気なわけねぇだろ!!あんな化け物とやりあったんだ!無事なわけ…あれぇ???」
天の容態を気にしたのかアノンは急にバイクを止めた。血まみれで下手したら出血多量で死んでいたあの傷が今ではどこにも見当たらなかった。背中やふくらはぎに掛けても、むしろ戦いの前より調子がよい気がすると天は言った。
「なんか…不思議なんだ。このベルトをつけた時からさ。俺がなくしていたものがやっとみつかったって感じかなぁ。自分でもよくわからないのだけれど、ものすごいパワーがあるよこのベルト。」
「…。」
アノンはなにも言わかなった。ただベルトを見つめ、そうかと言ってるようにみえた。アノンは引き続きアムアスの気を探しだすといい再びマシンに乗った。
そこで天がヘルメットを被った直後アノンが叫んだ。
「一瞬アムアスの気が消えた!でもまた現れた!これは少しやばい気がする。」
「一瞬気が消えるとどうなるの?」
「いや、知らんけどとにかくやばそうってだけ。」
「あね。」
「あねってなに?」
「あーなるほどねの略」
「あね」
「早速マスターしてんじゃねぇよ。」
ズドドドン!
いきなり目の前に人影が現れた。まさに人影であり、闇に染まっていて顔が見えない。
「出すぞ!こんなことろで道草食ってる場合じゃあねぇんだからな!」
アノンはアクセルを全開にし、人影を振り払った。このマシンの速さに誰も付いてこれないのよくある決めゼリフを吐こうとした時、後ろからとんでもないスピードで人影が追いかけてきた。まさに飛んではいないけど。
「ちょ!待てよ、俺のバイクに追いつけるとかやばくない?」
「お前さっきっから語彙力皆無だぞ。読者に伝わらねぇコメントしてんじゃねぇぞ。」
「はぁ?なんの話だよ!!こっちは化け物に終われてんだぞ?語彙力皆無になるだろうよ!」
「ここで読者からの絵はがきが届いています。いつも見ています。だってさ」
「はぁ!?いきなりなに、なに?なに!急にサンドウィッチマンみたいな乗りやめろよ!運転に支障がでるだろ!?後ろ見ててくれよ!いまどんくらい?」
「ちょっと何言ってるか分からない。」
「いつも俺がボケ担当やろがぁぁ!?」
アノンの戦慄の叫びを人影には聞こえず、天のよくわからないボケについていけず、人影がおいついた。
「やるしかねぇか…!おい天!下がってろよな!」
人影は小声で何かをブツブツ唱えている。しかしなにもして来ない。一体なにが目的なのか。アノンが戦闘態勢に入る時、そいつは言った。確かにそう言った。
「殺してあげるよ、アノンひひ」
お久しぶりです。Mik!nAです。
3ヶ月更新も悪くないんじゃないかとどこか片隅にある、ダメな作家の鑑です。ウンメイノー
さて、6月になりましたね。梅雨入りが始まろうとしてなんかこうジメッとした感じ、とても嫌いです。笑 こうして小説を趣味でやっていてファンから感想など貰えたりすると梅雨も案外悪くないんじゃないかと考えたりします。
よろしければ、また次回。ありがとうございました。Mik!nA