第五十一話 新たな仲間
短いです。えぇ、短いです。
「それでは、我らの仲間でも紹介しようか……」
悪魔の声とともに視界が暗転する。
まず、光が戻った視界に映ったのは銀髪の悪魔だった。眠たそうに目を擦っている。全然、強そうには見えない。
「話は聞いていた。【怠惰】ベルだ。大罪系の技能【怠惰】を持っている」
【大罪】!?
俺のように強力な【特殊技能】を持っていたのか……それとも、全く別の方法なのか。わからないが、兎に角、この悪魔は強力な存在なのだろう。
「【怠惰】のベルは、相手の弱体化を担う重要な悪魔の一体です」
そう言って、悪魔は笑った。
「【暴食】は最重要な役割です。ただ、これから紹介する【大罪】の技能を持つ彼らは実力者であり、作戦の最終目標を辿りつくまでのサブとしての役割がとても大きいのです」
悪魔は次の人物の紹介を始める。
「次に紹介するのが、【傲慢】ルシちゃんです。ルシちゃんは堕天使というレアな種族です」
ルシちゃん? 何だ、その名前?
俺が疑問に思っていると、足元から声がした。
「誰が変な名前よ」
そこには小さな少女がいた。金髪の滑らかな髪の毛に、ルビーを埋め込んだような綺麗な赤い眼だった。
「その子がルシちゃん。皆、小さいからルシちゃんって呼んでんだよ」
ベルが解説役のように教えてくれる。
しかし、まぁ、こんな小さい子がそんな強い存在なのか。
俺は驚嘆しながら、ルシちゃんを見る。ルシちゃんは若干、怒ったように頬を膨らませている。
可愛い。
「小さくないもん」
ルシちゃんが文句を言うようにして、言ってくる。
ただ、その可愛らしい動作からはやっぱり、小さな子どもにしか見えない。ふむ、やはり強さがわからないな。
「まぁ、次だ。次は【色欲】リリだ」
悪魔が指をさした先には妖艶な黒髪の女性が座っていた。暗い場所にいたので、よくわからなかった。
「はぁーい。リリよぉ。【色欲】を持ってるわ」
立ちあがり、こちらに歩いてくる。ハイヒールでも履いているのか、カツンカツンという音が響く。チャイナドレスのような格好をしており、衣服の切れ目から見える足は艶かしかった。
「よろしくねぇ、坊や」
そう言われて、ドキンッとしてしまう。艶やかな美人。だが、やはり! 強さはわからない。
「さて、最後の一人が、【憤怒】ラーです。」
ラーは男のようだった。ただ、【憤怒】という言葉は正しくないように思えた。彼はとても大人しい好青年に見えたからだ。メガネをかけ、本を片手に抱えた様子は賢そうな参謀役にも見える。
「こ、こんにちは【憤怒】のラーです。よろしくお願いします」
あまりに畏まった態度にある意味、実力を測りかねる。
何だろう。
俺を含めて、全員、強そうには見えない。いや、寧ろ弱そうなのが、俺含めて数人混じっている件について。
こうして、初めて会った【大罪】の技能を持つ強者たちは、独創的というか、ぶっちゃけていうと、変人が多かった。
大きく期間を開けてしまったことについて深くお詫び申し上げます。これから更新していきますが、如何せん他の企画やシリーズがあるため、中々更新できない日々が続くと思います。しかし、これはエたるつもりは毛頭、ございませんので、どうぞよろしくお願いします




