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第三十話 王女の講義 地理編

久しぶりの更新です。しかし、まだ更新再開はできません

 今日も気持ちが良い朝だ。


 ……とは言えない。外はなんだかどんよりと曇っている。


 しかし、今日の午前は講義だ。誰がやってくれるのだろう?と思いながら、講義を行ってくれるという場所まで行く。聞いた話によると、図書庫でやるらしい。


 「失礼します」


 俺はノックして、返事が返ってくるのを待つ。


 「はい。どうぞ」


 と可愛い声が返ってきて、俺は戸惑ったが、扉を開ける。


 すると、そこにいたのは昨日の王女だった。


 「えっ!? 王女様が講義してくれるんですか?」


 俺は驚いて尋ねる。


 「はい。父……王からそう承りました」

 「はぁ。なるほど」


 うーん。それって、普通、下の者がやることじゃなのか? まぁ、いいか。


 「さて、今日は第一回ということですので、この世界のことについて話しましょう」


 王女さまがそう言いながら、黒板のようなものを指す。


 「まず、五つの大陸に分かれているとされています。現在探索が進んでいる範囲だけですので、なんとも言えませんが……」


 王女は黒板に指を滑らせる。すると、黒板が発光した。そして、地図を形作った。


 「さて、まずはここ。私たちが住む大陸です」


 中央に描かれている。


 「アシュラ帝国、聖フラン王国、魔導国家オルぺの三大国家が統べています。あとは小国や傘下の国がいくつかですね。この大陸は比較的穏やかで、現在目立った戦はありません。ただ、帝国の近況が少し気になりますね」

 「この真ん中の国家が王国ですか?」

 「はい。そうです。西の方がアシュラ帝国、大陸の最も東の大国が魔導国家オルぺです」

 「なるほど」

 「次はエルヴ・アルカ。森精エルフ語で森精エルフの地という意味の大陸です。ここは森精族エルフが住んでいます。森精族エルフが住んでいる地だけあって、森林地帯です。この世界有数の絶景が望めます。森精族エルフとは仲良くやっていて、交流しています」


 エルヴ・アルカは地図の左。つまり西の方にある大陸だった。比較的、こちらの大陸から近い。


 「旧アルカディア大陸。現在は魔族の一種である鬼族たちのコミュニティがいると言われています。この大陸は昔、光の女神が住まう地だったそうです。しかし、鬼族たちが百年あまりの時をかけて、光の女神を駆逐しました。現在はこの【転移門ポータル】も壊され、直接行くのは困難な場所となっています」


 黒板に描かれた地図のような場所の一部は海に囲まれていて、確かに楽に行けるような場所ではない。だが、それでもこの大陸からは近い方で、航空機か何かがあればいけそうなぐらい。地球で言えば、オーストラアぐらいの距離だ。


 「さて、次はちょっと特殊な場所にあります」


 そういうと、彼女は黒板が立体的に浮かびあがった。


 「まずは天界……この世界より一階層上に存在するとされている世界です。そこに行ける【転移門ポータル】がこの大陸にあります。そして、そこから行けるのが、エルドラド。小さな大陸で二つの国家が占めています。人間族ヒューマンの神聖王国と天使族エンジェルの光輝天国です」


 そして、彼女は手を滑らし、立体的になった地図をひっくり返した。


 「そして、さらに獄界。地下の果ての果てにあるとされています。ただ、ここ行けたのは死者。そして、勇者のみです」


 ということはアルは獄界に行けるのか……


 「死者の大陸とされているのが、そこです。悪事を犯して死んだ者はそこで苦しみを受けているそうです」


 地球でいう地獄だな。


 「さて、ここまでで質問はありますか?」

 「いや、大丈夫です。続けてください」

 「わかりました」


 そうして、彼女との講義は続いていく。

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