第二十話 冒険者組合
「まぁでも、王様来るまで暇だしな。冒険者組合にでもいくか?」
と彼は誘ってきた。
ギルドってことは、やっぱり異世界のテンプレ的なところかな? まぁ、そうだよね。取りあえず、楽しそうだから、行ってみるか。
「ぜひ」
「そうだね。じゃあ、僕についてきて」
俺は彼についていくことにした。
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宿から出てみると、なにやら人通りが激しくなっていた。
「今は昼だからな。食事のために出てきたんだろう」
そう言われた。うん? なんかいつもと声が違う? 思わず、彼の顔を見る。そこには青い髪が特徴的な美青年がいた。
「えっ? 誰ですか?」
「いや、僕だよ。僕、アルフレッド!」
微妙に怒った顔で自称アルフレッドは言った。
「変装してるんだって。意外と僕有名だからね」
「そんなに変えなくても……」
「いや、結構簡単な変装だとすぐばれるからね」
彼は言いながら笑った。
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アルフレッドと雑談しながら、歩いていると三階建ての建物があった。
【冒険者組合】
看板に書かれているが、この世界の文字だからわからなかった。聞くと、ギルドと書いてあるらしい。
早速、中に入ってみる。そこは雑多とした酒場だった。奥の方に行くと、受付嬢のような人がいた。
「はい。冒険者の方ですか。それとも新規登録の方ですか」
うん? 何て言ってるんだ? 日本語じゃないのか……てかテンプレなら、もう言語ぐらい理解できるようにしておいてほしい。
「僕は冒険者ですが、彼は新規登録です。彼の登録のために来ました」
「そうでしたか。それではここに彼の血を貰います」
「だってよ」
と彼は振り向いていったが、俺には最後の日本語以外わからなかった。
「あの……なんて言ってるんですか?」
「……もしかして、お前、言葉がわからないの?」
そう訊ねてきた。俺は勿論、
「わからないけど」
と答える。
「マジか。いや、でもお前確か今日、技能を作れたよな。なら【言語理解】でも取っとけ」
【技能:【言語理解】は取得不可能です。技能:【聖王国語】を獲得しますか?】
「でも、【言語理解】は取れないそうです。【聖王国語】なら取れるみたいですが……」
「わかった。なら、それ取っといて」
【【聖王国語】を創造します……完了】
「獲得しました」
「よし、わかった」
「血を頂けないなら、唾液でも大丈夫ですが……」
受付嬢は心配そうな顔で訪ねてくる。
「マジかよ。血すら怖いのか」
「アハハ。嘘だろ。それで冒険者やろうってか」
後ろの酒場から笑い声が飛んでくる。
「血で大丈夫です」
俺は笑顔で答えた。




