第46話・ガーベア討伐
拙い文章力でごめんなさい。
感想などがありましたら、ぜひお寄せください!!
「くっそ!! なんて数だ!!」
何分か前から、ガーベアと、俺たち『紅炎』の戦闘が始まった。
最初こそ、余裕でガーベアの群れを屠っていた俺たち。
だが、俺とノゾミ二人で次々に襲ってくるガーベアを倒しているにもかかわらず、その数は一向に減っていない。
「カイト、こいつら、おかしい・・・!!」
苦しそうな声を上げるノゾミ。
その間にも、先日あげたメリケンサックによる打撃攻撃で、二匹ものガーベアを倒したノゾミ。
・・・分かっている。
おかしい。
群れは三十匹どころではない。
今見えている範囲と、今までノゾミと二人で倒したのをあわせても、ゆうに、百匹を超えている。
「・・・・・っっと!!」
ズバ!!
「GUOAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!]
考え事をしていたら、頭に噛みつかれそうなったので、跳躍してガーベアの首筋を剣でなぎ払う。
すると、断末魔の叫び声をあげて、首から血を噴出しながら、絶命した。
また一匹。
だがまだ、どんどんとこちらへ、ガーベアは向かってきている。
すると、その中から、一際でかいガーベアが姿を現した。
群れの動きがいったん、停止する。
「カイト、あれ・・・・・」
「ああ・・・・!!」
「GUOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!]
地響きのような、巨大なガーベアの遠吠えが、森に鳴り響く。
と、同時に動きを止めていたガーベア達も、一斉に俺たちに向かってきた。
「親玉の登場かよ・・・!!」
俺は剣を、ノゾミは右手を構え、押し寄せて来るガーベアを向かい討った。
◇◇◇
十分後。
やっとガーベアもその数が減り、余裕が見えてきた。
しかし、デカイやつは、未だ無傷だ。
まだ俺たちとは、闘っていない。
「よし、ノゾミ。 俺の後方に来い! 後のやつらは、炎で焼き尽くす!!」
ノゾミは、一度だけうなづくと、ズタズタになったガーベアを捨て、俺の後ろへと跳躍した。
今までは、ガーベアが多すぎたのと、俺の決意の関係から、魔法での攻撃を控えていたが、もう十分だ。
ちなみに決意とは、ちゃんと相手を見て、その上で敵だったら殺す、という事。
長距離から、魔法で殲滅なんかしたら、何のためにこの依頼を受けたのかが分からない。
だが、相手がかなり多かった。
流石にもう、体力的に限界も近いので、魔法の攻撃もすることにした。
「燃えろ、クマ公!!」
それだけ言うと、俺の体の前から前方に向けて、巨大な炎が発射された。
これで、クマ公は全滅のはずだ。
シュウウウウ・・・・・・
あたりは、カイトが放った炎の影響で、煙が立ち込めている。
なるべく、森には延焼しないよう、手加減をしたが、パチパチという音がすることから、少しは森の木にも燃え移ってしまったかもしれない。
でもこれなら、熊もきっと全滅だろう。
しかし・・・・・・・
「GUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUUU・・・・!」
「まじかよ・・・!」
焼け跡からは、無数のガーベアの焼死体。
それと、巨大なガーベアが姿を現した。
よく見ると、火傷はしたのか、一部の毛皮がこげていた。
が、戦意はまったく失っていない。
いや、むしろ怒りで増長している気がした。
巨大な、真っ赤の眼が俺たちを見据える。
「カイト・・・」
少し、不安そうな表情で俺を見るノゾミ。
大丈夫だ。
俺はまだ、闘える。
戦いは、これからだ。
◇◇◇
ズン!
ガギイイイイイイイイイイイン!!
ズバン!
俺と、デカーベアの攻防は、一進一退を続けた。
それでも、俺がちょっとずつ、リードはしていた。
やつが、腕を振るう。 俺が、その隙を、剣でつく。
俺が、剣を振るう。 やつが、その隙に、腕のつめを俺に振るう。
そんな攻防が続いた。
だが図体がデカイ分、俺にダメージを食らわせ続けられるデカーベア。
俺も、そのつめの切れ味に、小さな傷が増える。
少し、息も荒くなってきた。
そろそろ決着をつけないと・・・・!!
「カイト!!」
俺の名前を呼ぶノゾミ。
「来るな!!」
「UGOAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!]
先ほどのように、地響きのような唸りをあげる、デカーベア。
「行くぞぉ!!」
これで最後だ!
俺は、剣を持ったまま、腰を低くして、やつの懐へと飛び込んだ。
ずどおん!!
◇◇◇
俺とノゾミの二人は、先ほどから川で洗濯をしていた。
両名、だいぶ激しい戦闘をしたせいで、服はぼろぼろ。
全身に、ガーベアの返り血がついてしまっている。
戦闘でスタミナが切れてしまい、きれいになる魔法の行使が出来ない。
でも、返り血が付いたままというのは、嫌だったので、川で体を洗っていたのだ。
特に嗅覚が優れている、ノゾミはつらそうだ。
ノゾミの戦いは、基本肉弾戦で、殴ったりするだけなので返り血は俺ほどはついていない。 だが、彼女はトビウサギという、野生動物。
嗅覚が発達しているので、辺りに立ち込める血のにおいで、気分悪そうにしていた。
そっと俺はノゾミに、嗅覚が少し鈍感になる魔法をかけてやった。
ノゾミも気がついたらしく、俺に礼を言ってくる。
何とか、戦いに勝つ事ができた。
依頼を完了する事ができた。
そしてきっと・・・・・
あの村を、救う事ができた。
「ノゾミ、今日はこのままこの辺りで野宿して、明日朝一番に、村に完了報告するぞ!」
「はあい。」
長く、そしてきつい戦いだった。
今日は、ぐっすりと休めそうだ・・・・・・・・・
苦手な戦闘シーン、やっと終了です・・・・
これからもがんばって更新していきますので、よろしくお願いいたします。




