第41話・必要なもの
拙い文章力で申し訳ございません。
感想など、ございましたらよろしくお願いいたします。
俺は今日、王都に来て初めて依頼を受けるつもりだ。
昨日は大変だった・・・・・・
あのあと、ノゾミとイリスさんとで街を巡った。
それは良かった。
俺の息抜きのために、してくれたのだ。
その気持ちは、大変にうれしかった。
うれしかったが、街行く人々に奇異の目で見られ続け、何人かには睨まれまでした。
息抜きには到底、ならなかった。
どうやらイリスさんと居たことよりも、俺の見た目のほうで注目を集めたのが、そもそもの原因らしい。
黒目黒髪のやつなんて、この国では見かけないからな・・・・・
そんな変わったヤツと、修道服着た女性が行動をともにしていたら怪しいよな・・・・・・
と、いうことで今は少し見た目を魔法でいじっている。
黒目黒髪の日本人スタイルから、ノゾミと同じ、赤目赤毛へとなった。
・・・・これだけでも、だいぶ見た目が変わった気がする。
ノゾミが、いじらないほうがよかったと、嘆いていたがこの世界に溶け込むためには浮ついた存在になることは本望ではない。
それに、副次的効果をねらって、赤目赤毛になったのだ。
これで、ノゾミとの関係を聞かれたときに、『妹だ』と、答えてもあまり不思議がられずに済む。
まさに一石二鳥だ。
いや、先日の大騒動の隠れ蓑にもなるかもしれない。
黒目黒髪のやつが、子供のおもちゃで大騒ぎした、と有名になっているらしいからな・・・・・
そうなれば、一石三鳥だ。
宿の女将さんとか、ギルドの人にメチャクチャ驚かれたが、気にしない。
今までと違って歩いていても、街の人たちが、誰もこちらに視線を向けてこなくなった。
よしよし、思ったとおり、溶け込んでいるようだ・・・・・・・
もっと早くに、やっておけばよかったかもしれない。
結局この日は、依頼を受けるだけで終わった。
受けたのは、いくつかの『野草採集』
今日は行かず、明日にノゾミと出向くつもりだ。
なんだか、当分は討伐系のは、受ける気がしない。
立ち直るには、もう少し時間が要る。
明日は、王都の城門が開くと同時に出発の予定だ。
だから今日は、明日の準備をすることで、ノゾミと合意した。
城門が空く時間は、まだ王都の店は開いていないからな・・・・・
さしあたって、まず大事なのは採集した野草をしまう、魔法袋。
魔法袋とは、アイテム・ボックスのようなもので、有限に、でも小さい袋に大きなものをしまうことができるなど、大変に実用性の高いものだ。
これはとても高価で、冒険者にとっては一生ものの買い物となる。
これの中に、採集した野草をどんどんしまって、ギルドへと持っていくのだ。
こうすることで、帰りに増えがちの荷物を減らすのだ。
だが、俺にはアイテム・ボックスがあるので関係ない。
最近になって、Lv.3になり、時間遮蔽などができるようになった。
つまり、今日入れたアイスが、百年後に出しても、一切溶けずに出てくるということ。
実に実用性の高い、能力だ。
素直にうれしい。
お次に必要なのは、ポーション。
怪我にも、病気にも、毒消しにも使える万能薬だ。
道中何が起こるかわからない、冒険者の、強い味方だ。
普通の冒険者はこれを、一人当たり一~二本ほど所持する。
冒険者の必需品だ。
・・・・・が、これも俺には関係ない。
何度も自分で怪我をして、練習しているうちに、治癒の能力が最上級になった。
今なら、下半身がもげても再生できる。
・・・・・・・・らしい。 したことない(したくもない)のでよく分からない。
だから、今更ポーションはいらない。
で、次に必要なのは、水と食料。
水は魔法で出せるので、必要ない。
食料は、ノゾミと相談して、前に行ったサンドイッチ(もどき)を持っていくことにした。
美味しいし、パパッと食べられるので、大変都合がよい。
アイテム・ボックスのおかげで明日に、作り立てが食べられるのもうれしい。
用意するのはこれぐらいかな?
武器は明日は使わないし、野宿する用意もいらない。
(アイテム・ボックスには入ったままになっているけど・・・・・・)
あと、やることといえば、宿の女将さんに、「昼食はいらない」と、伝えることぐらいだ。
と、すると今俺たちができるのは・・・・・
「ノゾミ、武器が欲しくないか?」
「え、いらないよ?」
即答されてしまった。
彼女はトビウサギ。
武器を使って戦うなんてありえない。
俺に付いて、討伐とかをやっているときには、拳で戦っている。
実力はともかく、見た感じ少女の彼女に、武器無しで肉弾戦は、何とも言い難いものがある。
現に俺は、剣で戦っているし。
しかし、彼女に剣なんかやったところで、使えやしないことは、火を見るより明らかだ。
そこで・・・・
そこで、俺が思いついたのは、メリケンサック。
あれを手袋っぽくして、打撃力が上がる武器が確か、この辺りの武器屋にも売っていたはずだ。
それを魔法で、ノゾミにぴったり合うように、加工すれば・・・・・
こんな武器なら、ノゾミも使いこなせるはずだ。
キョトンとするノゾミ。
待っていろ。
俺が、お前にぴったりの武器を造ってやる・・・・!!
新たな決意を胸に俺は、ノゾミと共に武器屋へと歩を進めるのだった。
見た目を変える魔法。
さらっとカイトは流してしまいましたが、かなり高度な魔法です。
もちろん、ノゾミの人間化もしかり・・・・・・です。
これを寝ているときも常時発動している二人っていったい・・・・・・・・?




