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オタクはチートを望まない  作者: 福島 まゆ
第3章 王都
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第36話・王都観光その1

拙い文章力で申し訳ございません。

誤字や脱字、感想などありましたらどしどしお寄せください~~。

「カイト、今日はどうするの?」


「う~~ん・・・・」


ノゾミからの、唐突な質問の答えにきゅうしてしまう俺。

ちょっとしたいさかいがあって、ノゾミとけんかしてしまい、教会に泊めてもらったのが昨夜遅くの話。

今は朝。

これから王都が、活気付いてくる時間だ。

今の時間店は、どこも開いていないが、あとしばらくもしたら、続々と店を開け始めることだろう。


「ねえ、カイト? 」


が、今はすることがない。

何せ王都へは着いたばかりだ。

あんなことがあったばかりだ。

ギルドで依頼を受ける気には、なれなかった。

しばらくは心を休めたい。


「カイト! 返事位、してよ!! ウサギはかまわれないと死んじゃうんだからね!?」

涙目で俺に怒るノゾミ。


「ああ~~、すまんすまん。 ちょっと考え事してた・・・」

両腕を胸の前で合わせて、ペコペコ謝る俺。

そう言うと、しぶしぶ引き下がるノゾミ。

ほこは収めてくれたようでよかった・・・・・


「考え事って・・・・あの盗賊のこと?」

いきなり核心をついてきたノゾミ。

そう、俺はまだ少し彼らのことを考えていた。

盗賊にことに限らず、商人さんたちも、あるいは死なずに済んだのではあるまいかと。

これは俺だけの問題。

イリスさんのいうとおり、この世界では、俺みたいな考えのほうがおかしいのだろう。


「ねえカイト。 もう今日くらいはそのことは忘れよう? 気持ちがまた、昨日みたいに暗くなっちゃうよ??」

俺の顔を上目遣いに、のぞき込んでくるノゾミ。


確かにそのとおりだ。

ここで今、落ち込んでいても意味はない。


「よし、ノゾミ!! 今日は冒険者家業は休みだ! 何か、したいことはあるか?」


無理やりにテンションをあげて、そう切り返した。

う~んう~んと、考えるそぶりを見せるノゾミ。

着いたばかりじゃ、何も思いつかないかな・・・・?

いや、俺もそうだし。


すると、何かを見つけたようで俺の手をひっつかんで全力で走り出すノゾミ。

ノゾミの全力は、自動車ぐらいにスピードが出る。

要するに、メチャメチャ早い。

正直、振り落とされたら死にかねないので、止めていただきたい。


そんなことはお構いなしに、ノゾミはキラキラした目で何かを見つめ、そこを目指しているようだった。

その向かっている店の入り口には、『炎孤亭』との看板と、『新デザート、はじめました』のたて看板があった。

たて看板には、その新デザートらしいイラストも書かれていて、そこには日本にいたころにレストランとかでよく見た、パフェっぽいものが書かれていた。

へ~~、こんなものが異世界にもあったのか・・・・

これは素直に、俺も気になる。

なるほどね。

これにかれたのか。

ノゾミも一丁前に女の子なんだなーと思った。


ら。



「おいし~~ね~~、カイト。」

満面の笑みで、テーブルの上に持ってこられた料理をほおばるノゾミ。


「そっか、よかったな。」

俺のテーブルの上にあるのは、コーンスープとパンに、肉とサラダが付いた、モーニングセット。

これのほかに、紅茶とかの飲み物が付いて値段が、銅貨三枚と小銅貨九枚。 安い。

しかも美味しい。

うん、なかなかにいい店には入れたと思う。


だけど・・・・・


俺はノゾミのほうを見る。

「どうしたの、カイト?」


食べている手を止め、俺を見つめるノゾミ。

彼女が今、食べているのはハイパーサラダ。(大人十人前の野菜入り)

サラダだけ。

ちなみにパフェは頼んでいない。

・・・・・うん、分かってた。

だってノゾミは、トビウサギだもん。

今迄いままでだってノゾミは、野菜しか食っていなかったし・・・・・

パフェなんか、食べられないよね・・・・・・

この店に入ったのは、ただただ、お腹が空いていたから、らしい。


パフェに入っているらしい、よく分からん果物((っぽい))ものとかが大変に気になる。

かといって、俺だけ頼むのもかなり勇気がいる。

そこは、男としてのプライドとか・・・・

俺は、料理の好奇心はスッパリ捨てることにした。


◇◇◇


腹ごなしも済んだことだし、今度は何をしようか?

さっきはノゾミが提案(?)したことに乗っかった。

今度は俺が考えたい。

さてさてと、俺は周囲を見回す。

すると、視界にアクセサリーショップが入った。

そうか、この際だからノゾミに似合うアクセサリーのひとつでも買ってやったら喜ぶかも。

ノゾミの気に入るものがあると良いな。


カイトには、あとでこっそり買ってサプライズでプレゼントして喜ばせる、といった考えはなかった。

本人が気に入らなかったら、大変だしね!


ノゾミに入っていいか聞くと、素直に了承してくれた。


意気揚々と、店内へ入る俺たち。


「いらっしゃいませ~~。」


入り口に差し掛かったとたん、ふくよかなインドのサリーのような服を着た女性が、こちらへ歩み寄ってきた。

彼女が、店員さんのようだ。


「本日は、何をお探しでしょうか?」


「えっと・・・まず店内を見て回ろうかなって。」


「ええ、どうぞどうぞ! 好きなだけ見ていってください!! この店にあるのは、一級品ばかりなんですよ~~!!」


店の中には、ネックレスやら指輪やら、かんむりやら・・・・・

大小さまざまなアクセサリーが所狭しと陳列されていた。

すごい・・・・・!!

日本の雑貨屋とか感覚で入ったのだが・・・・・

どちらかというと、宝石店に近い。

まずい。

失敗したかもしれない。

だって値札のどれを見ても、『金貨五枚』とか書いてあるんだもの。

お金が足りるか、不安だ・・・・・

しかし先ほど、「好きなものを買っていい」とノゾミに言ってしまってある。

一度言ったことを取り下げるとか、俺にはできない。

男の、プライドとして。


そんな俺の苦悩くのうはいざ知らず。

店内を物色して悩んだ末、彼女が買ったのは・・・・・!!








区切り悪くて申し訳ございません。

もう少し、観光は続きます。

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