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オタクはチートを望まない  作者: 福島 まゆ
第2章 シェラリータ
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第19話・魔物災害

拙い文章、しょうもない内容ですみません。


調査隊が、消息を絶った。


そんな情報がギルド内にもたらされたのは、カイトが森へと向かった直後だった。

こういった調査隊は、冒険者の中でも選りすぐりのベテランか、腕の立つ街の警備兵団隊員で構成される。 危険だからだ。

それは、例えドラゴンと相対しても戦えるほどの、技量が求められる。

このほど、シェラリータが派遣した調査隊もしかり、である。


その調査隊が、消息を絶った。


これは緊急事態である。

第一級クラスの魔物災害といえる。

こう、魔の森が近いと小さな魔物災害はしょっちゅう頻発ひんぱつしているのだが、今回のは

その比ではない。

放っておけば、このシェラリータの街が壊滅しかねない大事件である。

こうなると、街道は閉鎖され、街の城門から外へ出るのも禁止される。

そして、冒険者達には緊急召集が掛けられる。

高ランクであればあるほど、参加が義務付けられる。

今回は、第一級の召集。

高ランク冒険者であっても、命の保障は無い。


そんな説明が、ギルドマスター直々(じきじき)に冒険者各員に説明されていた。


そんなときに、クタクタになってカイトは帰ってきた。







「それで冒険者の皆、顔に血の気が無かったのか・・・」


「私もギルドの受付嬢になってこんなこと、初めてです。 たぶん、今回は冒険者の沢山の方々が犠牲となってしまうでしょう・・・。」


カイトは、カウンターで今回の報酬ほうしゅうを受け取りつつ、レンさんから先ほどの、ことのあらましを聞いていた。


ゴブリン大量発生もある意味納得である。

知った風なこといって、何もわかってないけど。


「ふむ・・・・」

何時間か前の俺ならば、あらゆる策を講じて逃げ出していたことだろう。

命あっての鉄道・・・もとい人生である。

だが俺は今、女神様のなにかの影響で死なないようになっている。


「カイトさんは、Cランクとはいえ新人冒険者です。 当ギルド協会側としましては参加して欲しいのはやまやまですが、カイトさんに参加の義務は生じません。」


「考えてきます。」


そう言って俺は考える振りをして、ギルドを後にした。



参加はするつもりだ。

死なないと分かってるし、さっき言っていたように、今は猫の手も借りたいような有様ありさまだろうことはすぐに分かる。

問題は別だ。


俺一人で、その災害とやらを鎮圧できないか・・・と。


どうやら俺の力は、この世界では規格外らしい。

では、その規格外の力を災害にぶつけたらどうなるか・・・

調べてみる価値はある。

無理そうだったら大人しく、明日出発するらしい討伐隊に加わればよい。

どうせ死なないのだ。 実に安心、安全である。

カイトに恐怖心は、無いに等しかった。

人はこういった考えのやつをこう呼ぶ。

『馬鹿』と・・・



城門の人は、Cランクハンター証を提示するとすんなり通してくれた。

ハンター証はそれだけで実力の証明にはなるし、今はことがことである。

ギルドが斥候せっこうを送ることだってある。

つまり、カイトはそれだと思われたわけだ。

運のいいやつである。


◇◇◇



「う~~~~ん・・・・・わからん・・・!」

第一級というぐらいなのだから、行けばすぐ分かると思っていたのだが、ちっともそれらしきものは見えなかった。

あんなにいっぱいいたゴブリンも不思議と一匹もいない。

この世界の者ならば、空気がよどんでいるとか、邪の気配があちらから・・・とかが分かるのだが、

地球の温室育ちのカイトに、そんな野生のかんがあるわけが無かった。


「メンドーだから、ここら一帯、全部浄化魔法を掛けてみるか。」


とうとうカイトは、行き当たりばったりローラー作戦を実行することにした。

今いる場所から四方向に浄化魔法をぶっ放すのである。

アホとしか言いようが無いが、確実である。 残党狩りも一挙解決だ。


「浄化魔法、発動!!!」

気合を入れて言ってみた。

もちろん全方向に放つため、四回。


ピカーーーーーーーーーーーーーー!!!





で、実行したはいいが、カイトはここで重大なことに気がついた。


「倒せたかどうかが、分からない・・・・・・・・・・」


魔物の気配も分からないのに、見えないところの敵の状況なんか、分かるはずが無い。

実はいて来ていた臆病おくびょうなトビウサギの『のぞみ』の様子を見ればそれは分かるのだが、あいにくカイトはこの事にまったく気が付いていなかったのである。


が、日も暮れ始め夜が近いこともあり、カイトは撤退することにした。

夜は、大変危険だから。(だったから。)

ここら一帯の森にいた魔物たちは、のき並みカイトの下手な浄化魔法で、消し飛ばしてしまっていたのだが、カイトはそんな事、つゆも知らなかった。


こうして、シェラリータに迫りつつあった魔物災害の危機は、人知れず幕を下ろしたのであった。


一人の、無知なCランクハンターの手によって・・・・・・・・







・・・街ではこの後、空に光の柱が四回上がったと、それは神様が魔物を一掃してくれたからだと、うわさになるのだがそれはまた、別の話である。











なんだか、チョーあっけなく終わってしまいましたね、魔物災害。

結構長く書くつもりだったんですが、主人公最強すぎて一話で終わってしまいました・・・

これからが不安です。(いろいろな意味で。)

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