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オタクはチートを望まない  作者: 福島 まゆ
第7章 ボルタと貿易
135/361

第123話・自由国家コレット?

第123話。

ゴロが良いです。


第1234話までは、頑張りたいですね。

続くかは、分かりませんが。

チュオオオオオオオオオオオンンンンン!!!  


ボカアアアアアアアアアアアアーーーーー・・・・ンンンン!!!!!!


「な!?」


「そんな!?」


先ほど、火力過多で標的の海賊船を轟沈ごうちんさせてしまった、カイト達。

捕虜をとって、話を聞こうとしていた彼らにとって、問題があり過ぎる攻撃だった。

かくして、轟沈ごうちんした海賊船の乗組員の救助を始めるため、船を大急ぎで進め始めたときに、異変が発生した。


先ほどいなくなったと思われた、魔獣のクザーラが突如現れ、口を大きく開けると、その中からはさっきと同じボロくて黒い船が、六隻も出てきたのだ。

訳が分からない。


それらは、仲間がまだ近くを浮かんでいるにもかかわらず、カイト達の船に向け、一斉に集中砲火を浴びせかけた。

カイトは、戦いは終わったと踏んで、バリアーの解除を始めていた。

その砲撃で、バリアーが緩んでいた箇所・・・

船の帆柱の一本が、吹き飛ばされた。


慌てて船に、バリアーを張ったカイト。

これにより船は、砲撃が通らなくはなったが、被害は大きかった。


帆柱が吹き飛ばされたことにより、船の右側の舷側が破壊され、他の帆柱も、折れた帆柱がかすったなどの被害により、一部が損壊してしまっていた。

折れた帆柱は言わずもがな、海中へ没した。


「カイト様・・・・・」


さっきまで、カイトに対し、風当たりの強い態度であったアリアも、不安げな表情になった。

カイトも、先ほどの光景と今の状況により、あることを理解した。


「そうか・・・・やはり、あの船酔いは海賊のせいだったんだな!!」


カッと目を見開いて威圧気に、そう言い放ったカイト。

さすがはカイトである。

着眼点が、おおよそ斜め上だ。

アリアの不安げな表情も、どこかへ消し飛んでしまった。


「・・・・カイト様、あいつらの目的は、物盗りではなさそうですわ。」


「ああ、俺もそう思う。」


一転、真剣な表情となったカイト。

あいつらは、物盗りが目的の海賊などではなさそうだ。

さっきから浴びせてくるのは、一切情け容赦ようしゃ無い砲撃。

物盗りが目的なら、船が沈んでしまうような攻撃はしてこないはずだ。

船が沈んでは、物など盗れないのだから。


彼らの目的は、『船を沈める』事にありそうだ。

これはマジで、彼らを生け捕りにせねば無くなった。


「ゴーレム、集まれ!! あの船団に、転移魔法で三体ずつ送り込む!! やつらを戦闘不能にして来い!!」


「おう、おう、おうーーーーー!!!」


先ほどのような魔法攻撃では、船を沈めてしまう。

そこでカイトは、転移でゴーレムを海賊船に送り込み、内部破壊を頼むのだ。

こちらは生け捕りが目的だし、死ぬことの無い泥人形のゴーレムなら、リスクはほとんど無い。

海賊船特有の、『白兵戦』の始まりである。



◇◇◇



白兵戦は、モノの数分間で終了した。

単体でもとてつもなく強いゴーレムが三体相手では、いくら海賊たちでも相手が悪過ぎた。

海賊たちは、ゴーレム相手に奮戦したものの、あっという間に全滅させられてしまったのだった。

いま、海賊船はすべての船が、沈黙している。

と、言うわけで今、カイト達はクザーラを相手にしていた。

話し合いを試みたカイトであったが・・・・


「なーんだ、コイツ死体だ。 魔法で操っていたんだな。」


カイトが手刀で空を切ると、クザーラは、糸が切れた人形のように動かなくなり、ゆっくりと、海中へと没していった。

かくして、一連の海賊戦は終わったようだが・・・・・


「で、あんたらは一体何なんだ? 海賊じゃないだろ??」


「・・・・・。」


カイトの質問に、そっぽを向く男たち。

口は堅く閉ざされ、どうやら彼らは、何も話す気はなさそうだった

少ーしだけ、ビビらせてみるかな?


ちゅどーーーーーーーーーーーーーーーーーーんんんん!!!


今は誰も乗っていないことが確認済みの海賊船に向け、手をかざすカイト。

瞬間、海賊船三隻が、巨大な水柱に包まれた。

収束したときには、そこに船の陰は無かった。

一部の海賊が、ガクブル状態になった。

効果てき面らしい。


相変わらず、火力過多のカイトである。


すると一部の海賊が、何かを諦めたかのように、口を割り始めた。


「俺たちは自由国家『コレット』の遊撃団だ。 それ以上でもそれ以下でもないわ!」


「自由国家、コレット!!???  そんな国、聞いたことがありませんわよ!??」


アリアが、彼らの言葉に驚愕きょうがくする。

対してカイトは、ましたように『ふーん』と、軽く相槌あいづちを打つにとどまった。

だがアリアは、そんな彼に気にすることも無く、彼らへの質問を続ける。


「数十年前の『幽霊団』騒動も、あなた方その、『自由国家コレット』とか言う者の仕業しわざですか!?」


「知るか!! 俺が遊撃団に入ったのは、ここ数年のことだ!!」


「自由国家、コレットとは?」


「そうほいほい、しゃべられるか!!」


「・・・・そう、ですか・・・・・・。」


有力情報が得られなかったことに、肩を落とすアリア。

しかしカイトは、そんな彼女の背中に手を置き、こんなことを口走った。


「アリア、そうしょげることは無いぞ? かなりな有力情報を知れたからな。」


「・・・え?」


アリアが見上げると、そこには、未だかつて無いほどに、黒い笑みを浮かべたカイトがいた。

さすがのアリアも、彼のこの表情にはちょっと、警戒をしてしまった。




なんか、よく分からん国家が出てきました?

もう少しで、海賊は終了です。

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