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~旅の始まり15~
しばらくの間静寂が辺りを包む。
それを打ち破るかの様に、私は頭をかきながら「へへっ」と笑い、リルの方を見る。
驚いた。まさかリルがこんな顔をするなんて··
口を開き、目をパチパチとしている。
私のダンスを見て、目が点になるなっているようだ。
そんな様子のリルをじっと観察していると、私の視線に気づいたリルが、一度ブルッと首を降り「タップダンスと言ったか?そのような舞は初めて見た。して、お主が使ったその舞器は··?なぜ二つ目の舞器を使えるのだ?」
いつもの落ち着いた口調ではなく、少し興奮した様に、早口で問いかけてきた。




