表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/40

続・禁断の恋

こんにちは、フウカです。

GWですね。



彼女と楽しくデート、(または彼氏とラブラブデート)

という方も多いのでしょうか。




以前、「禁断の恋」というタイトルで、

スタッフさんとの恋は厳禁です。


と、書いたことがあります。


「また読者様からのご相談」でも、

フウカだったら絶対スタッフさんとは恋はしない、

と書きました。



でも、確かにスタッフさんと恋に落ちるのも分かるな、

というか、納得、と思うことがあります。



当店パッションには、フウカの知る限り、

お店の女の子と付き合ったスタッフさんが2名います。


①一名は、お店の違反行為をしてしまったわけで、

実際にクビになったスタッフさん。


②もう一名は、心を入れ替え、引き続きお店「パッション」に

残られたスタッフさん。


①の場合はスタッフさんも女の子もお店を辞め、

②の場合は、女の子だけ、お店を辞めました。



で、この女の子と付き合いのあった二人のスタッフさん、

共通していることがあります。



話が面白くて、聞き上手、ということなんです。



スタッフさんの中にも、本当に色々な性格のスタッフさんがいます。

上記のように、話しやすい雰囲気の、

とにかくフレンドリーなスタッフさんもいれば、

あまり余計な話はせず、寡黙で真面目なスタッフさんもいます。



寡黙で真面目なスタッフさんだけど、抜け目ない雰囲気で、

ここぞという時は、真剣に相談に応えてくれるスタッフさんもいますし、



まだ新しく入りたての年齢の若いスタッフさんで、

こちら女の子側としては、ちょっと頼りないかな、

と思う新人スタッフさんもあれば、




新人スタッフさんのはずなのに、

えらく貫禄や落ち着きのあるスタッフさんもいます。



本当にスタッフさんによって、性格は違います。



とはいえ、これはスタッフさんの女の子に見せる顔なので、

普段の顔はもちろん、スタッフさん達だけの間では、

どのような階級や序列がるのかは、分かりません。



ですが、お店の女の子と付き合ってしまった、

当店「パッション」の二人のスタッフさんに共通するのは、



どちらも、話やすい雰囲気の、フレンドリーな性格。

話が面白くて、聞き上手なスタッフさん、ということです。



このこと、フウカは送迎の時に、改めて思わされました。




送迎とは、日中ではなく夜に出勤のとき、帰り、電車がなくなって、

女の子が一人で帰れない際に、お店のスタッフさんが、

家まで送ってくれるシステムです。




女の子によっては、マイカーで出勤している子もいて、

それならばお店側は送迎の必要はありあせん。



ですが、免許は持っていても、車を持っていない女の子も

普通にいます。



そしてフウカも自分の車は持っていないので(欲しいですが)、

夜出勤のときは、スタッフさんに家の近くまで、送ってもらっています。



といっても、送ってもらうだなんて、なんだか、おそれおおいです。

こんな小娘一人のために、スタッフさんの手を煩わせるなんて。

(車で家まで片道30分ほどかかります)



なのでフウカも最初、

「そんな、悪いですよ。送ってもらわなくても、大丈夫です。終電で帰れる時間に、

接客終わっていただければ、一人で帰りますので」



と、自らそう申し出たのですが、



「いえ、夜の最終の時間23時~24時が、一番お客様が入るんです。

その時間、お部屋を一つ空けておく方が勿体ないので、帰りは、こちらで送ります」



店長につっぱねられました。



風俗店の経営って、そういう風になっているんですね。




それから、余談になりますが、送迎に関してもう一つ。



女の子が帰る時間が重なってしまうと、

お店の保有している車では間に合わないこともあります。



そうすると、パッションの女の子を、

「パッション」の車で送り迎えするのではなく、



「パッション」の系列のお店から車を借りて送迎したり、

民間のタクシーで、帰る、ということもあるそうです。



そして、お店車で送迎と、タクシーで帰ってもらう際の基準ですが、

家の遠い女の子を優先して、お店車で送迎し、


家の近い女の子はタクシーで帰ってもらう頻度が高くなるそうです。



タクシー代、バカにならないですものね。



というわけで、すっかり話はそれてしまいましたが、

フウカは、夜の出勤のときは、

スタッフさんが送ってくださるのですが、




その送迎担当のスタッフさんによって、

本当に車での30分の時間の感じ方が違うんです。




話の面白いスタッフさんだったら、向こうから話を振ってくれるし、

そもそも話が面白いので、


「え、それ、どういうことですか?なんでなんで??」


と、こっちも話に突っ込んでいき、気づいたら、あっと言う間に

時間が過ぎ、


「あれ、もう家の前に着いちゃったんだ」

と、話の途中だと、ちょっぴり残念に思うことさえあります。




ところが、こんな言い方をしたら悪いですが、

あまり社交的でないスタッフさんが運転手の場合、



話が度々途切れ、車内に沈黙が流れます。


二人きりの社内なので、重苦しい沈黙です…。



とはいえ、もちろんフウカもスタッフさんに話を振ったりして、

会話が途切れないように、努めてはいます。


スタッフさんとフウカだったら、

フウカがお客さんのようなものですが、



でも普段、お店での接客時は、

フウカもお客様をおもてなしさせていただく立場です。


肉体のサービス時以外は、フウカも、

積極的に話が途切れないように、努めていますので、その要領で。





でも、時々「あぁ、なんで自分はお客さんじゃなくて、

お店のスタッフさんに気を使って、

話のネタ、一生懸命ふってがんばってるんだろう。

今日はもう、疲れてるんだけどなぁ…」



なんて、生意気にも思ったりしています。

スタッフさん、せっかくいつも送り迎え

してくれているのに、本当にごめんなさい。




で、お店の女の子と付き合ってしまったスタッフさんというのが、

後者ではなく、前者のスタッフさんなんです。



送迎の30分があっという間に感じられてしまう、

楽しいスタッフさんです。

そりゃあ、そうなって、おかしくないよね、と思います。



多分二人に恋が芽生えたのも、こういう送迎の時の

車の中での二人だけの空間の時だったのかもしれません。




そして以前の回でも書きましたが、

お店の女の子は、基本、孤独です。



お店に出勤したら、ずっと個室にこもり、

他の女の子と話をすることは基本なく、話せるのはスタッフさんだけ。



お客様とは接客中、話はできますが、

でもやはりお客様はお客様であって、

本心を全て打ち明けられるわけではありません。



お客様に対する悩みは、スタッフさんに打ち明けるしかなく、

女の子にとって、「お店」イコール「スタッフ」さん、です。




なので、女の子は右も左も分からず、ましてやこの種の仕事なので、

悩みは尽きない状況かつ、たとえ仕事とはいっても、

その悩みは、たとえ友人にも話せない状況。



そんななかで、フレンドリーで、楽しい、

且つ悩みを打ち明けられ、親身になってくれるスタッフさんがいて、



そのスタッフさんと、ほぼ毎日、30分なり1時間も、

車内で二人きりの時間を共有する。



そうなると、恋が芽生えるのも、おかしくないのかもしれません。




というか、このスタッフさんは、思わせぶりな態度ではないですが、

とにかくフレンドリーなので、

女の子が恋心を抱いたり、自分に好意を寄せてくれていると

女の子が勘違いしても、おかしくないように思います。



フウカは、このスタッフさんが、他の女の子と

できちゃったことがあるのを知っているので、

なんとなく、斜めに見てしまっているので、

ちょっと距離をおいて、接してしまっています。



けれども、それを差し置いても、

このスタッフさんに送迎してもらえる日は、楽しいです。




というわけで「続・禁断の恋」でしたが、


それにつけても、スタッフさんって、大変なお仕事だな、って思います。




お店の運営(お客様の電話対応や、ご来店のお客様の対応、

部屋のお掃除、タオルや備品の準備)等々色々ある上に、



このように送迎時の他にも、女の子のお話相手もしなければならないことがあり、

女の子にも気を使わなきゃならないです。



普通の事務のお仕事プラス、サービス業、プラス接客業かな、と思います。




と、マルチにスタッフさん、頑張っていらっしゃるにも拘わらず、

「あのスタッフさんは面白くない」等、実は心の底で女の子に

思われていたり…。



あ、もちろん、そのことを直接口にする女の子は、

当店では、まずいないと思いますが。


本当に、女の子と同じくらいに、スタッフさんって、功労者だと思います。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ