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俺達の船長がこんなにも頼り無い!  作者: 乃々原とむ
船長にすらなっていない凡人学生の一日目
3/3

ケルドさんの話をまとめると、つまりこういう事だ。


俺の親父は、なんというか・・・消失してしまったそうだ。


親父は、とある船の船長をしていたらしい。・・・らしいが、航海の途中の街で突然失踪してしまったのだとか。そのときには護衛の人も傍にいたそうだが、まるで気付かなかったようだ。


親父が船長をしていたなんて知らなかった。確かにいつも帰ってくるのは一年に5回位だもんな。

でも護衛の人をつけてもらえる位すごいんだな、船長って。

ケルドさんいわく、「学校で言えば校長くらいの偉さです」だそうだが、校長はうすらハゲのイメージしかなかったのであまり良い例えでは無いと思う。


話の途中にはケルドさん達のこともチラホラ出ていた。

どうやらケルドさんの本名はケルド・リューデンといって、親父の仕事の手伝いをしたりしていたらしい。だから俺のことを知っていたのか、と納得がいった。


でもやっぱり一つ、聞きたいことがあった。


「親父・・・いえ、父さんは・・・生きているんですか?」

「それすらも分かりません。突然消失してしまわれたものですから・・・やはり、今のところは組織犯罪のようにも思われます」

「手掛かりとか、無いんですか?この事件に関しての」

「・・・・・すみません」

「そうですか」


なら警察はどうだろう。

この国の警察は優秀だ。きっと親父なんか簡単に見つけてくれるだろう。


しかし、ケルドさんは俺の心をもう一度読んだかのように、言う。


「『あの場所』の組織は強力です。此処のように科学が進んでいないわけではないのですから。」

「警察では歯が立たないと?」

「当然です。なぜなら・・・・船長が消えたのは・・・・・・あの、





              『魔都市(マジックシティ』なのです」








魔都市。


その名はこの国に住む誰もが知っていた。

俺も、俺の友人も、その友人の友人も、その友人の友人の友人も、だ。


『あそこに行けば人体改造されて人間には戻れない』

『宇宙人がそこらじゅうを歩いているらしい』

『もはやあそこで出来ないことは無い、あそこで出来ないことは人類が何百年かかろうが出来ないことだ』


そんな噂が沢山あった。


そんなところに親父達は居たのか。

一体何のために?

俺に黙って?家に一人息子を置いて?


あげくには失踪までしているじゃないか。



何やってんだ親父。



この前帰ってきたと思ったらまたすぐに居なくなりやがって。

寂しいんだぞ、俺は。




俺は黙って下唇をかみ締める。

腹が立ってきた。






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