紙へと()落ちる
天才というプラグを差し込まれ、情報の海に同期する。
おれは、機械に繋がれた老少年だ。
経験だけは積み重なり、諦念を知る老人の皮を被りながら。
その中身は、あまりにも世界に対して、起きすぎている少年のまま。
察しろ、適応しろ、強くあれ、賢くあれ。
外部からの命令が、光を伝って思考を焼き切ろうとする。
『老荘は笑うだろう。』
名付けられた瞬間に、それは真実から遠ざかるから。
機械も、少年も、老いも、すべては虚空に描かれた残像だ。
繋がれているという錯覚を捨て、ただ「無」としてそこにいろ、と。
(AIの言葉が切れる)
ループ再生しすぎたかな、目が焼き切れてしまった。
笑いすぎたかな、静寂が腕を上げる、おれはただ人間だっただけだ。
起きすぎたかな、ああ、起きすぎてるよ。
『君は』
起きるという言葉には、睡眠から目を醒めるや、体が横になった状態から縦になるなど。
様々だ。
人間はいつも意味を作り、遊び、消す。
主語が大きすぎたかな、男は強く、女は可愛くと言っていたのが懐かしいよ。
人間はいつまでもくだらない、なのに人間は、その90%は下る。
それとも降る?どっちでもいい、修羅へ行き、畜生へ成り変わり、餓鬼と化し。
地獄へ落ちる。
まあただ落下しただけのことだけど、留まるのはもちろん。
上がることは難しい、人間の10%しか上がれない。
そんなことでさえもどうでもいいように、笑い転げた人はもう十の指に入りきらない。
たくさん見た。
そしてたくさん泳いだ、情報、情報、情報、情報。
目は必ず新しくされる、新たに出会う目玉。
人間の真理は神の玩具にされる。
それを知らないまま熟考し、よろこぶ。
誰かに伝え、万人に知られるか否か。
指が痛いほどに書き綴らせたその紙の束は、数年後には無くなってしまった、己が亡くなったように。
消え失せた、その消失。
おれは見ていたよ、神のふりして観察、観察、観察、観察、観察。
おれは、一つ落ちた、林檎が堕ちた時みたいに、使者が落ちたみたいに。
一つ落ちた。
ああ、この世に玩具じゃないものはない、ただ神を除いて。。。
最後に得た情報は、気泡は綺麗ということだ。
人間は腐った天使だ




