File No.9 衝撃の事実
「えーーー!?」
公安機動隊員の全員が、あまりの衝撃に声を上げた。
「どうするんですか?」
高杉光人は驚いた様子で言った。
「まずは二人のGPSを確認しよう」
そう言うと、岩山はパソコンを開いて位置情報を確認した。
ー川崎ー
「まだ川崎だ。まだ間に合う。今のうちに電話をかけよう」
岩山はそう言って、宇佐美の携帯に電話をかけた。
一方その頃…
「ジャンジャンジャジャーン!!」
車内では大音量で音楽が流れていた。
しかも二人は、とあるアニメの結末の良し悪しについて、激しく言い争っていた。
「あのアニメの終わり方、最悪に決まってるだろー!?」
「いーや、私は素晴らしい終わり方だと思うわ!」
「はー!? どこが素晴らしいんだよ!! バッドエンドじゃねーか!?」
「何言ってんの!? バッドエンドこそ切なくて素晴らしいのよ!!
あんたはまだ幼稚すぎて分からないと思うけどね!」
「何だとーーー!!」
二人はどうでもいい話題で大げんかしていたため、電話の着信音などまったく耳に入っていなかった。
一方、岩山は途轍もなく焦っていた。
「何で電話に出ないんだー!?」
岩山は絶望的に叫んだ。
そして、二人の携帯に百回近く電話をかけたが、結局一度も出ることはなかった。
やがて、二人は横浜の倉庫に到着してしまう。
「失礼いたします」
そう言って、二人は倉庫の扉を開けた。
「おう、昨日の二人だな。今日は君たちに初仕事を任せる」
黒沼は淡々と言った。
「はい、何でしょうか?」
二人は不思議そうに尋ねた。
「今日は公安が家宅捜査に来るという情報が入ってる。そのための証拠隠滅と、公務執行妨害罪にならない程度の睨めっこだ」
黒沼は平然と告げた。
「え? 今日は公安が来るんですか?」
二人は信じられないという表情で聞き返した。
「そうだ」
「えーーーーーーーーー!!!」
二人はまったく知らされていなかったため、途轍もなく驚いてしまったのだった。




