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恋と任務はシークレットで  作者: Dr.Kei
公安異動編

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3/14

File No.3 最悪な関係

すると、渡邉が井中を制した。

「まあまあ、落ち着けよ、カエル。すみませんねえ、うちの部下が…」

渡邉はそう言って、厳花に頭を下げた。

「そんなことで怒るなんて、情けないわね、そのカエル」

厳花は冷ややかに言った。

「じゃあ、そろそろ本題に入るわ。まずカエル、これからあなたの偽名は加江田瑠衣。しっかり覚えておきなさい」

そう言うと、大沢は加江田に偽名の警察手帳を手渡した。

「これからは…この名前で活動を?」

加江田は大沢に確認するように聞いた。

そうよ。それから、これを着なさい」

大沢はそう言って、緑色のスーツを加江田に投げ渡した。

ーバカにしてるのかよ…ー

加江田は内心そう思ったが、口には出さなかった。

「じゃあ次に、あなたのコンビを紹介するわ」

大沢は淡々と続けた。

「コンビ!?」

加江田は思わず、絶望的な声を上げた。

「そう。あなたは所詮“ド素人”だから、単独行動はさせない。コンビを組んでもらうわ。ウサギ、来なさい」

すると、桃色のスーツを着ていて、鋭い目をした長髪の若い女性が前に出てきた。

「こんにちは、宇佐美凪よ。宜しくね」

明るく頭を下げる宇佐美に、加江田は戸惑いながら返した。

「…よ、宜しく」

「じゃあ、1時から会議があるわ。それまで適当に話でもしてなさい」

そう言い残し、大沢と渡邉は本部を出ていった。

加江田は椅子に深くもたれ、机の上に足を乗せると、タバコに火をつけた。

すると…

「加江田さん。ここ、禁煙よ。やめなさい」

宇佐美がすぐさま注意した。

しかし…

「いいだろ。ちょっとくらい」

加江田は気の抜けた声で答えた。

「それ、警察官が言うセリフじゃないでしょ!

今すぐ消しなさい!!」

宇佐美は声を荒げて怒鳴った。

二人の関係は、出会った瞬間から最悪なものになってしまったのだった。

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