即刻退散
初投稿です。道理がまだ分かんないから不備は許して…おおらかな心と生暖かい目で読んでくださいな(*´ω`*)
灰が舞う。
焼けた煉瓦の匂いと、赤い鉄分の香りが、私の鼻を使い物にならなくする。
私はどうしてこんな所にいるんだろうか。
辺りに散らばる死体の山の上で、何をこんな時代錯誤な、現実錯誤な錆銀を、私は握っているんだ?
待て。待ってほしい。何も思い出せない。こうなるまでの記憶が一切無い。
いや、ある、あるんだ。記憶は。平和な記憶だけが。私は平和に授業を受けていたはずで、握っていたのはシャープペンだったはずで、隣に居たのは飽きて眠りかけた友人だったはずで。
こんな。
こんな場所なんかじゃなかった。
違う。違う。こんな物は私の世界じゃない。
怖い。怖くて怖くて頭がおかしくなってしまう。
逃げなければ。遠い所へ逃げて、こんな匂いから出て行ってしまおう。破壊済みのこんな場所なんかから早く逃げて授業に戻らなきゃいけない。
錆びた剣なんか捨てて、とっとと。
今回はただ逃げただけで終わりでしたのでね。序章ですよ序章。これからですね。