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処女、官能小説家になる。  作者: 星ナルコ
咲子 25〜30歳編
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おねがい

「マリア・・。どういうこと?どうしてまた出てきたの?私、貴方にあんなに酷い事言ったのに。」


まさか。また、月野マリアの幽霊に会うとは思っていなかった。


しかし、塚本君に「あの幽霊は、悪霊だ」と言われていたセリフが脳にこびりついて離れない。久しぶりの再会なのに、何処か躊躇してる自分がいる。


「実は、貴方に拒絶されてから・・私は、ただ存在を消してただけ。


貴方の付近には、ずっと一緒にいたのよ。時折、貴方が小説書けなくて悩んでた時もアイディアが浮かぶようにコッソリいない時を見計らってノートにアイディア書いたりしてたのよ。貴方は、気付かなかったかもしれないけど。


最初は、ずっと黙ってようと思ってたの。貴方が、私に頼らないで自立していこうとしてたのも知ってたし。

けど、貴方ときたら。これから結婚する予定の男に都合のいいように遊ばれたり、殆ど交流のない男に、ちょっと声かけられたからってホイホイついていく。


しかも、あの男ときたら。私の事、散々悪霊呼ばわりだしさ。あのインチキ霊媒師め。

塚本の家は、某信仰宗教団体の幹部一族よ。貴方は、上手くいい事言われてるだけよ。


塚本の狙いは、アンタの多額の預金。いつか、宗教に勧誘されて洗脳されて全額巻き上げられるんじゃないかしら?


貴方が、処女で男慣れしてないことも塚本は片桐から色々聞かされてるだろうし、貴方は男を知らないからこそ騙しやすいと思われてるかもしれないわね。


流石の私も見かねたのよ・・。貴方が、あんまりにもフラフラしてるもんだから。


お願いだから。もう、あっちこっちフラフラしないで。そして、私を心配させないでよ!」


そんな。塚本君は、やっぱり詐欺だったの?

それとも、塚本君と月野マリア。


一体どっちが嘘をついてるの?


それとも。人の意見に、私は左右されてばかりなのだろうか?

こうして、出会った人々のセリフに一喜一憂して翻弄されて。そんな事の繰り返し。


こんな事で、本当の意味で誰かから愛される事なんてあるのだろうか?

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