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処女、官能小説家になる。  作者: 星ナルコ
咲子 16〜20歳編
20/61

謎の本屋

私達は、淡々と「ありがとうございました。」と答える店員に浅めのお辞儀をし、足早にレンタルビデオ店を後にした。


次に向かった先は、路地裏にひっそりと佇む本屋さんだった。


実は、ここは「通称 エロ本の館」と呼ばれている生粋のマニア専門店の本屋だったのだ。


表向きは、マニア専門店とわからないように週刊誌がディスプレイされているが・・。


一歩踏み入れば、その店に立ち並ぶのは


①風俗情報誌


この店一番の、売れ筋商品らしい。


②女向けのレディーコミックス


親友マリコが好きなタイプ。

漫画とはいえ、ビデオのようにモザイクで肝心の所が隠れてないので非常にわかりやすいと女子に好評らしい。


③エロ本雑誌


男子中・高校生が、こっそり買いに行くことが多いらしい。

片桐君は、良くこの店で買うそうだ。


④スカトロ雑誌


しかも、この店の品は何故か全てモザイク無し。


どうも、独自ルートで仕入れている為ネットでも販売されることは無いそうだ。


私は、月野マリアのスカトロ写真集を立ち読みするなり「オエェ!この女ウンコ掴んで喰ってるぅぅ」と、吐き気を催しそうになったという・・。


何とか、正常な意識を保とうと試みながらも・・。


私には、人間が他人のウンコを食うという事が全く意味がわからないし。


また、人がウンコを喰う光景をみて「ハァハァ」と興奮するという心理が全く理解出来ないのだ。


まだ、女の乳が見たいとか。

尻が見たいというのは、まだわかる。


だって、綺麗な形の乳や尻を持つ女性を見たら「あの人の胸ってどうなってるんだろう?」って知りたくなる事あるし。


でも。でもさぁ。

なんで、よりによって。ウンコ喰うわけ?


人のウンコ見たいか?

だって、ただのウンコだぞ?


人の排泄物なんて、どんな黴菌入ってるかもわからないし。


そもそも、体の中で不要になったから排出している訳で。だから、異臭も放つわけで。


そこに、なんのエクスタシーがあるの?


となると、赤ちゃんのオムツ交換は。

人生最初のエクスタシーなのだろうか。


爺ちゃん婆ちゃんの介護の時のオムツ交換は。人生最期のエクスタシーなのだろうか。


人間は、性行為から子供を産み。


エクスタシーに始まって、エクスタシーで終わり。そして、死んでいく。


エロスで生を受け

エロスで性を知り

エロスで尻を出し

エロスで宿命を終え・・


つまり。みんな。

エロいって事なのか?


「よし。お前も、これだけ色々見たら免疫ついて他の本が普通に感じるハズだ!


さて、官能小説コーナーいって名作を沢山買おうぜ!


官能小説を書くための、ヒントがイッパイあるはずだからさ!」


そう言って、片桐君は私の手をグィッと引いた。


片桐君の手が、ほんのり暖かかった。


いつも、口が悪くて。女癖も悪い。

私には、とてもぶっきらぼうな彼。


強がってるし、人に嫌な事を押し付ける悪い癖もあるけど。


それでも、時々優しいし。


以外と、男らしい時や頼りがいがある時がある。


片桐君って、こんなに手が優しくて暖かいんだ。私は、少しドキドキした。




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