恐らくヒーロー
俺の婚約者はちょっと変わってる。
何かあれば、私は悲劇のヒロインだからと言ってる。
今日も学食のプリンが売り切れで、悲劇のヒロインだから、神様が与えた試練とかなんとか……
そんな彼女だけど、可愛い。
八歳の時に会って、一目惚れした。
何かリスみたいで可愛いのだ。
飼いたい、そんな風に思っていた。
ずっと一緒にいる方法を探して、俺は十歳の時に悟った。
父上や母上のように結婚すればいいと。
まず母上に相談。
結婚は早すぎるので、婚約する事にした。
婚約できたのは十四歳の時。
変な虫が付かないように頑張った。
プリンの話をして、俺はふと思った。
彼女は俺を友達としか思っていないんじゃないかと。
案の定そうで俺はショックだった。
だけどそれ以上に父上から聞かされた婚約解消話にぶっ飛んだ。
友達と思われてもいい。
直ぐにライザと話したかったけど、屋敷の者総出で止められた。
翌朝直ぐに、ライザに会いに行った。
ライザには虫が付こうとしていた。
友達で妥協しようと思っていたけど、自分の気持ちを伝えた。
同じ熱量ではないけど、ライザも俺を友達以上には想ってくれてるみたいで安堵した。
彼女は相変わらず悲劇のヒロイン癖が抜けないけど、俺は彼女を一生見守る予定なんで、そんな癖には目を瞑る。
俺は彼女のヒーローではないかもしれないけど、俺は彼女を幸せにする自信がある。
(おしまい)




