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予行練習…?

暑さにやられ、やる気が起きずサボっていました。

申し訳ございませんでした。

あと、先週軽度の熱中症になり、後遺症なのかどうかはわかりませんが、ずっと頭痛が続いており、更に投稿ペースが落ちると思います。

氷が割れてから数分後

私は彩に押されていた。

そもそも、私と彩じゃ速度が違いすぎる。

どうやって、チャリでスーパーカーに追いつけと?

加速を使っていない今の状態でも、私よりも圧倒的に速い。


「どう?スピードの乗った攻撃は重たいでしょ?」

「そうだね。ここまで防戦一方だと、速度の重要さがわかるよ。」


防戦一方と言ったけど、一応反撃はしてるんだよ?

でも、ヒット・アンド・アウェイが基本の彩相手だと、ほとんど躱されるんだよ。

私だって、色々頑張ってるよ?

天氷とか、爆氷とか使って、隙きを作ろうとしてるんだよ?

それすると、すぐに距離を取ってくるんだよ?

なに?『ずっと、俺のターン』みたいなことしたいの?

だったら、雑魚相手にやってよ!!

私は、近付いてきた彩に勢いよく剣を振り下ろす。

しかし、ヒラリと躱された。


「そんなに大ぶりに振っても当たらないよ?」

「チッ!さっきからチクチクチクチクと…当てるならもっとしっかりあてなよ!!なに?こうやって、私をイライラさせる戦法なの?」

「いや、天音の防御が固くて、これくらいしか出来ないだけなんだけど…」


あぁん?天使のタフネスさ舐めんなよ?

たとえ四肢を切断されようと、這ってでも相手を殺しに行くからな?


…さて、真面目な話をすると、私の剣術の基礎はラフィエルのものだからね。

ラフィエルは防御を重視する剣術を使ってるから、その剣術を受け継いだ私も防御が得意。

そのせいもあって、チクチクチクチク攻撃されてる。

これ、結構ストレス溜まるからね?

何回もしつこく爪楊枝で突かれたら、鬱陶しいでしょ?

それに、


「また逃げた…」


魔法で攻撃してもすぐに逃げられるし…


「逃げたは酷いと思うな〜。戦略的撤退と言ってよ」

「はぁ?じゃあチキンって言うね。」

「悪化してるし…そんなに嫌だった?」

「何回振り払っても耳元に飛んでくる蚊みたい。」


ホントは、もっとイライラするけど、これくらいの方がわかりやすくていい。

はぁ…停止使いたい。

停止さえ使えれば、彩に攻撃を当てられるんだけど…


「私が停止使ったら怒る?」

「別に?…あの即死攻撃じゃないならいいよ。私も加速を使うだけだから。」

「ふ〜ん?」


だったら、遠慮なく使わせてもらおう。

私は、彩との距離を詰めるために、一直線に駆け出す。

もちろん、彩もそれに合わせて距離を詰めてくる。

一秒も経たずにお互いの間合いに入る。

剣を構える彩に向けて、停止を乗せた冷気を飛ばす。


「なにこれ?」

「え?」


彩の速度は確かに落ちたけど、ほとんど変わってないに等しい。

理由は明白、私が停止を使うと踏んで、加速の膜を纏ってたのだ。

そのせいで、停止が中和されてしまった。


「ふふっ、やっぱり停止を使ってきたね。」

「チッ!」

「そんなにイライラしないでよ~」


すると、彩は剣を放り投げて抱きついてきた。

熱い…


「うん、ひんやりしてて涼しい!」

「私は熱いけどね?」

「ごめんごめん。熱気を出したままだった。」


すると、熱気が消えて涼しくなる。

涼しい(氷点下)だけど…


「はぁぁ〜、やっぱり運動した後は天音に抱きつくに限るね。」

「そんな顔をスリスリしてきて…猫みたい…」

「ニャ〜ン♡」

「よしよし〜。私のかわいい猫ちゃ〜ん」


天使と悪魔が抱き合ってる姿をテレビで流したらどんな反応が見られるかな?

意見が割れるのは目に見えてるけど…

…というか、彩はいつまで私に抱きついてるつもりなんだろう?

ついさっきまで戦ってたのに…


「ねえ、いつまで抱きついてるの?」

「もうちょっとだけ休憩させて。」

「大して疲れてないでしょうに…」


いや、そうか。

私が怒ってるから落ち着いてほしいのか。

休憩するのは私の方かもね。


「ありがとう」

「…落ち着いた?」

「まだちょっとイライラするけど、だいぶ落ち着いたよ?」


すると、彩が更に顔をスリスリしてくる。

何故か胸に…

…ん?


「…もしかして、私に落ち着いてほしいのは建前だったりする?」

「えっ!?そ、そんなことないよ?」

「…私にくっつきたいとか、そんな理由じゃないよね?」

「ち、違うよ?天音がキレてたから、落ち着いてもらおうと思って…ね?」


ふ〜ん?

私がしばらく疑いの目を向けていると、座り込んで上目遣いをしてくる。

それも、捨てられた子犬みたいに目をウルウルさせながら…


「最近、彩が犬とか猫に見えてきたんだけど…これってやばいかな?」

「同居人をペット扱いは不味いと思うよ?」

「でも、行動が甘えん坊な子犬のそれなんだけど…」

「そこは…まあ…」


最近の彩は、猫みたいに体をスリスリしてきて、子犬みたいにかまってちゃんになる。

一緒に居てくれるのは嬉しいけど、ちょっと鬱陶しいというか…面倒くさいというか…

だって、絶賛戦闘中に抱きついてきて、甘えてくるんだよ?

これ、ちゃんと模擬戦できるのかなか?


「それで、さっきも言ったけど、今何してたんだっけ?」

「あー…」

「またそんなに露骨に嫌そうにして…彩には私に甘える意外の思考がないの?」

「あるよ?どうやって天音を堕とそうかな〜って言うのとか、どうやって天音をベッドにつれこもうかな〜とか。」


駄目だ…この悪魔、思考がそっち系に染まってる…

…そう言えば、媚薬入りのお酒を飲まされたばっかりだった。

これ、そのうち生活とか仕事に支障をきたすでしょ…


「彩、ほどほどにしないと、私離れするために別居するよ?」

「え…」

「生活はまだいいとして、仕事に支障をきたしたら大変でしょうに。ずっと甘えるのは今日が最後だからね?」

「じゃあ、今日中に沢山甘えとかないと!」


いや…は?

今戦闘中…

しかし、彩はガッチリと私にしがみついて離れない。

駄目だこりゃ…

もう、今日は期待できなさそう。

私は諦めて、彩を満足させる方に全力を注ぐことにした。



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