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天使の金眼

誤字、脱字がありましたら報告していただけると幸いです。

「う、うーん…」

どうやら、気を失っていたらしい。

「病院?」

「組合の病室よ~天音ちゃん。」

「モモ姐さん!」

私の横には、ゴリマッチョのオカマがいた。

「義眼が入って来たってのは本当のようね…」

モモ姐さんは、私の左眼を見ている。

そして、手鏡を貸してくれた。

「左眼が金色に…」

「その義眼、何か出来るの?」

「えっと、」

私は、記憶を探る。

そして、それらしい情報を見つけた。

「最上級鑑定、魔力視、霊視、妨視無効、破邪です。」

「最上級鑑定…鑑定士が喉から手が出るほど欲しいスキルね…試しに私に使ってみて。」

「え?」

モモ姐さんを鑑定したら…

「本名を明かす事は、別に恥ずかしくないわ。」

「さ、さすが姐さん…」

私は、モモ姐さんに鑑定を使う。


『名前:百之木もものき たまき

 性別:男 (精神は女)

 職業:受付嬢

 スキル:無し                  』


「モモ姐さんって、環って名前なんですね。」

「ええ、私の本名は百之木 環よ~」

職業が受付嬢って…その通りだけど、文字にすると違和感が…

「ついでに、その義眼も鑑定したら?」

私は、モモ姐さんの助言で義眼を鑑定する。


『天使の金眼

天使が持つ目を模倣して作られた義眼。不可視を可視化し、視覚の妨害を無効する。また、破壊されても即座に元に戻る。                   』


「どうだった?」

「『天使の金眼』だそうです。」

「天使…」

モモ姐さんの表情が険しくなる。

「最上級鑑定がありながら、他の力がある…その上天使か…厄介な事になったわね。」

「はい?」

モモ姐さんの様子がおかしい…

「モモ姐さん、どうしました?」

「え?ああ、なんでもないわ。」

その後、軽く雑談したあと、モモ姐さんは仕事に戻ると言って去っていった。





「『天使の金眼』」

モモは、この名前に引っかかる所があった。

「確実に特S級…それでいて、天使…」

モモは、前にも似たような物を見たことがあった。

「『悪魔の赫眼』」

三年前、大阪に居たときに出会った、少女がつけていた物だ。

「これと何か関係があるのかしら?だとしたら…」

あの少女は、今や『日ノ国の悪魔』と呼ばれ、日本の守護者的な存在になっている。

「あの義眼は、破邪以外は同じ性能をしていた。そして、破邪の代わりに堕落があった。」

綺麗に対比している。

「そういえば、天音ちゃんは氷魔法が使えるようになったらしいわね…」

あの少女が扱うのは炎、氷とは相性はいいが対比していない。するなら水だ。

「あの子は、炎じゃなくて熱だって言ってたわ、ね…」

熱?

熱、熱い

氷、冷たい

まさか!

もし天音ちゃんの氷の本質は冷気なら、あの子の熱気と対称になっている!

「新しい、『昇華者』?」

悪魔の赫眼を持っていたあの少女は、悪魔に昇華した。

天使の金眼を持っている天音ちゃんは、何になる?

おそらく天使…

「まだ決まったわけじゃない、報告は止めておきましょう。」

そういえば、天音ちゃんを連れてきた少女の一人が水晶で出来た剣のような物を持ってたわね。

「アレが『神』の武器かしら?」

何にせよ、まだ昇華してないはず。

それに、昇華していれば、あの子が気付かないはずがない。

「今は、天音ちゃんを見守るのを優先しましょうか…」

日本の守護者が増えるなら大歓迎だからね。


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